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クレーン及びデリック
H24後期-問1
クレーンの機械要素に関し、次のうち誤っているものはどれか。
1:転がり軸受は、滑り軸受(平軸受)に比べて回転部分の摩擦抵抗が大きい。
2:割形軸継手は、取付け・取外しのときに軸を軸方向に移動する必要がない。
3:フランジ形たわみ軸継手は、起動及び停止時の衝撃や荷重変化によるたわみの影響を緩和するために用いられる。
4:溝付きナットは、緩みを防ぐためにナットに溝を付け、ボルトのねじ部にあけられた小穴に割ピンを差し込み固定させるものである。
5:ウォームギヤーは、ウォームとこれにかみ合うウォームホイールを組み合わせたもので、被動軸の方向は駆動軸に対し直角となる。
H24後期-問2
ワイヤロープ又はつり具に関し、次のうち誤っているものはどれか。
1:フィラー形のワイヤロープは、ストランドを構成する素線の間に細い素線を組み合わせたものである。
2:フックブロックは、シーブとフックなどで構成され、フックが自由に回転できるようになっている。
3:フックは、一般に鍛造によって作られている。
4:ワイヤロープの径は、同一断面の外接円の直径を3方向から測定し、その最大値をとる。
5:クローは、製鋼工場において、熱鋼片やレールなどを扱う天井クレーン等に用いられるつり具である。
H24後期-問3
クレーンの安全装置等に関し、次のうち誤っているものはどれか。
1:同一ランウェイ上に2台のクレーンが設置されている場合の衝突防止装置には、リミットスイッチ式、光式又は超音波式のものがある。
2:直働式の巻過防止装置には、重錘形リミットスイすいッチやレバー形リミットスイッチによるものがある。
3:過負荷防止装置は、つり上げる荷の質量が定格荷重を超えた場合に直ちにその作動を停止したり、定格荷重を超える前に警報を発する装置である。
4:走行レールの車輪止めの高さは、走行車輪の直径の1/3以上とする。
5:スパンの長い橋形クレーンで走行装置が左右別々に設けてあるものには、両側の速度をそろえるため斜行防止装置を取り付けているものがある。
H24後期-問4
図において、電動機の回転軸に固定された歯車Aが毎分1600回転するとき、歯車Dの回転数は1~5のうちどれか。
ただし、歯車A、B、C及びDの歯数は、それぞれ16、64、25及び100とし、BとCの歯車は同じ軸に固定されているものとする。
1:80rpm
2:100rpm
3:160rpm
4:200rpm
5:240rpm
H24後期-問5
クレーンの給油又は点検に関し、次のうち誤っているものはどれか。
1:ワイヤロープの径を測定する場合は、フックシーブの通過ひん度が高い部分を避け、エコライザシーブの下方1m程度の位置で測定する。
2:減速機箱に収めた歯車へ油浴式で給油する場合、潤滑油は、油量、変質の有無等について定期的に点検し、劣化しているときは、新しい油と交換する。
3:軸受の給油が不足すると、軸受の温度が上昇し、焼付きを起こすことがある。
4:グリースの給油法には、給油箇所ごとに給油する方法と、各給油箇所へ配管し、ポンプを用いてまとめて給油する方法がある。
5:給油の際、車輪の踏面やレールの上面に油が付着した場合には、ベンジンなどでよくふき取る。
H24後期-問6
クレーンの運転時の注意事項として、誤っているものは次のうちどれか。
1:巻上げ操作をするときは、巻過防止装置に頼ってこれにより停止させてはならない。
2:無線操作式クレーンが複数設置されている作業場では、無線運転の表示ランプの見える位置で制御器のキースイッチを入れ、表示ランプの点灯・消灯により、これから操作するクレーンであることを確認する。
3:揚程が少しだけ足りないときは、巻過防止用のリミットスイッチを外して慎重に巻上げ操作を行う。
4:屋外に設置されたクレーンで、つり荷がぬれている場合、玉掛け用ワイヤロープが滑りやすくなるので、地切り、巻上げ、横行、走行、旋回等の起動の際は静かに運転する。
5:荷振れを防止するためには、荷の振れが大きい場合は追ノッチを大きく、荷の振れが小さい場合は追ノッチを小さくする。
H24後期-問7
クレーンのブレーキに関し、次のうち誤っているものはどれか。
1:電動油圧押上機ブレーキは、制動するまでの時間が長いため、制動時の衝撃が少なく、横行用や走行用に多く用いられる。
2:ディスクブレーキは、ディスクをブレーキ片(パッド)で両側からはさみ付けて制動する構造になっている。
3:油圧式ディスクブレーキのブレーキピストンや油圧回路の配管などに油もれがあったり空気が混入すると、制動力が生じなくなることがある。
4:ドラムブレーキのブレーキライニングに水や油などが付着すると、制動力が著しく低下する。
5:ブレーキの制動力は、定格荷重に相当する荷重の荷をつった場合におけるつり上げ装置又は起伏装置のトルクの値の120%以上に調整する必要がある。
H24後期-問8
デリックの種類・形式に関し、次のうち誤っているものはどれか。
1:スチフレッグデリックは、1本の直立したマストを後方から3本以上のステーによって支え、その根元にブームをピン結合したデリックで、通常、旋回角度は180°以内である。
2:ガイデリックは、1本の直立したマストを6本以上のガイロープによって支えるもので、ブームはガイロープをくぐるようにして360°まで旋回する。
3:ジンポールデリックは、1本のマストとこれを支える3本以上のガイロープ、ウインチ及び付属品で構成され、マストを傾斜させて使用する。
4:鳥居形デリックは、2本のマストとその上端を結ぶ横ばりからなり、通常、数個のつり具を組み合わせて重量物等の特殊な荷の巻上げ・巻下げを行う。
5:二又デリックは、2本のマストを互いに交差させ、2本以上のガイロープにより支えるもので、交差部に巻上げ用ワイヤロープが取り付けられる。
H24後期-問9
ガイデリックの作動装置に関し、次のうち誤っているものはどれか。
1:巻上げ・巻下げ、起伏、旋回の作動装置として、通常、ウインチが使用される。
2:ウインチには、1個のドラムを持つ単胴式と複数のドラムを持つ複胴式がある。
3:スインガードラムは、旋回に使用するドラムであり、通常、2個のドラムで構成されている。
4:ウインチの原動機は、台枠後方に取り付けられる。
5:巻上げは、原動機を正転させて行い、巻下げは原動機を逆転させることにより行う。
H24後期-問10
デリックに関する用語について、次のうち誤っているものはどれか。
1:作業半径とは、ブームの取付ピンとつり具中心との水平距離をいう。
2:荷が上昇する運動を巻上げといい、荷が下降する運動を巻下げという。
3:起伏とは、ブームがその取付け端を中心にして上下に動くことをいう。
4:ブームの傾斜角とは、ブームの中心線と水平面とのなす角をいい、これが小さくなると、作業半径は大きくなる。
5:ブームを有するデリックで、つり上げ荷重とは、ブームの傾斜角を最大にしたときに構造及び材料に応じて負荷させることができる最大の荷重をいい、フックなどのつり具の質量が含まれる。
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