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クレーン及びデリック
R3前期-問1
クレーンに関する用語の記述として、適切なものは次のうちどれか。
1:起伏するジブクレーンの定格荷重とは、クレーンの構造及び材料並びにジブの傾斜角及び長さに応じて負荷させることができる最大の荷重から、フックなどのつり具の質量を除いた荷重をいい、クレーンによっては、ジブの傾斜角や長さに応じて定格荷重が変化するものがある。
2:ケーブルクレーンのトロリがメインロープに沿って移動することを走行という。
3:定格速度とは、つり上げ荷重に相当する荷重の荷をつって、巻上げ、走行、横行、旋回などの作動を行う場合の、それぞれの最高の速度をいう。
4:天井クレーンのスパンとは、クラブトロリの移動する距離をいう。
5:天井クレーンのキャンバとは、クレーンガーダに荷重がかかったときに生じる下向きのそり(曲がり)をいう。
R3前期-問2
次のワイヤロープAからDについて、「普通Zよりワイヤロープ」及び「ラングSよりワイヤロープ」の組合せとして、正しいものは1~5のうちどれか。
1:普通Zより=A ラングSより=B
2:普通Zより=A ラングSより=C
3:普通Zより=B ラングSより=C
4:普通Zより=B ラングSより=D
5:普通Zより=C ラングSより=D
R3前期-問3
図において、電動機の回転軸に固定された歯車Aが電動機の駆動により毎分1600回転し、これにかみ合う歯車の回転により、歯車Dが毎分80回転しているとき、歯車Cの歯数の値として正しいものは1~5のうちどれか。
ただし、歯車A、B及びDの歯数は、それぞれ16枚、64枚及び120枚とし、BとCの歯車は同じ軸に固定されているものとする。
1:21枚
2:24枚
3:28枚
4:30枚
5:32枚
R3前期-問4
クレーンの機械要素に関する記述として、適切なものは次のうちどれか。
1:フランジ形たわみ軸継手は、流体を利用したたわみ軸継手で、二つの軸のずれや傾きの影響を緩和するために用いられる。
2:はすば歯車は、歯が軸につる巻状に斜めに切られており、平歯車より減速比を大きくできるが、動力の伝達にむらが多い。
3:ローラーチェーン軸継手は、たわみ軸継手の一種で、2列のローラーチェーンと2個のスプロケットから成り、ピンの抜き差しで両軸の連結及び分離が簡単にできる。
4:リーマボルトは、ボルト径が穴径よりわずかに小さく、取付け精度は良いが、横方向にせん断力を受けるため、構造部材の継手に用いることはできない。
5:歯車形軸継手は、外筒の内歯車と内筒の外歯車がかみ合う構造で、外歯車にはクラウニングが施してあるため、二つの軸のずれや傾きがあると円滑に動力を伝えることができない。
R3前期-問5
クレーンの安全装置などに関する記述として、適切でないものは次のうちどれか。
1:リミットスイッチ式衝突防止装置は、同一ランウェイの2台のクレーンの相対する側に腕を取り付け、これにより接近したときリミットスイッチを作動させ、衝突を防止するものである。
2:クレーンの運転者が、周囲の作業者などに注意を喚起するため必要に応じて警報を鳴らす装置には、運転室に設けられた足踏み式又はペンダントスイッチに設けられた警報用ボタン式のブザー、サイレンなどがある。
3:重錘形リミットスイッチを用いた巻過防止装置は、ワイヤロープを交換したとき、スイッチの作動位置の再調整が不要である。
4:レールクランプは、屋外に設置されたクレーンが作業中に突風などにより逸走することを防止する装置であり、走行路の定められた係留位置で、短冊状金具を地上の基礎に落とし込むことによりクレーンを固定して逸走を防止する。
5:走行レールの車輪止めの高さは、走行車輪の直径の2分の1以上とする。
R3前期-問6
クレーンの給油及び点検に関する記述として、適切でないものは次のうちどれか。
1:油浴式給油方式の減速機箱の油が白く濁っている場合は、水分が多く混入しているおそれがある。
2:ワイヤロープは、シーブ通過により繰り返し曲げを受ける部分、ロープ端部の取付け部分などに重点を置いて点検する。
3:軸受へのグリースの給油は、平軸受(滑り軸受)では毎日1回程度、転がり軸受では6か月に1回程度の間隔で行う。
4:ワイヤロープには、ロープ専用のグリースを塗布する。
5:グリースカップ式の給油方法は、グリースカップから一定の圧力で自動的にグリースが圧送されるので、給油の手間がかからない。
R3前期-問7
クレーンのブレーキに関する記述として、適切でないものは次のうちどれか。
1:電動油圧押上機ブレーキは、ばねにより制動を行い、油圧によって押上げ力を得て制動力を解除する。
2:バンドブレーキには、緩めたときにバンドが平均して緩むように、バンドの外周にすき間を調整するボルトが配置されている。
3:つり上げ装置のブレーキの制動トルクの値は、定格荷重に相当する荷重の荷をつった場合における当該装置のトルクの値の120%に調整する。
4:ドラム形電磁ブレーキは、電磁石、リンク機構及びばねにより構成されており、電磁石の励磁を交流で行うものを交流電磁ブレーキ、直流で行うものを直流電磁ブレーキという。
5:ディスクブレーキは、ディスクをブレーキ片(パッド)で両側からはさみ付けて制動する構造のものである。
R3前期-問8
デリックの種類及び型式に関する記述として、適切なものは次のうちどれか。
1:鳥居形デリックは、2本の直立したマストを2本のステーにより後方から支えるもので、旋回角度はステーにより制限され、通常は180°が限度である。
2:スチフレッグデリックは、1本の直立したマストを通常90°に開いた2本のステーにより後方から支えるもので、旋回角度は通常240°が限度である。
3:ジンポールデリックは、1本の直立したマストを2本のガイロープにより後方から支えるもので、旋回角度は、通常180°が限度である。
4:ガイデリックは、1本の傾斜したマストを6本以上のガイロープにより支えるもので、ブームはガイロープをくぐるようにして旋回するが、旋回角度はガイロープにより制限され、通常は240°が限度である。
5:二又デリックは、下端が互いに交差する2本のマストを2本以上のガイロープにより後方から支えるもので、旋回は120°まで可能である。
R3前期-問9
デリックの取扱いに関する記述として、適切でないものは次のうちどれか。
1:みぞ付きでないドラムにワイヤロープを重ね巻きにするデリックは、ワイヤロープのフリートアングルが制限されている。
2:巻過防止装置を備えていないデリックは、巻過警報装置を取り付けるか、巻上げ用ワイヤロープに目印を付けて巻過ぎを防止する。
3:巻下げのとき、ドラムをフリーにして、ブレーキだけで速度を制御するデリックの場合は、急ブレーキによる衝撃を避けるため、慎重な運転操作が求められる。
4:ウインチを用いるデリックでは、作業中に停電になったときは、止め金を外し、クラッチをつなぎ、スイッチを切って通電を待つ。
5:旋回するブームを有するデリックは、旋回範囲の限界を超えて旋回させると、旋回用ワイヤロープの切断などの事故を引き起こす。
R3前期-問10
ガイデリックの作動装置に関する記述として、適切でないものは次のうちどれか。
1:巻上げ装置の巻上げ用ワイヤロープは、ブーム先端のシーブ、マスト下部のシーブ、マストステップの下のシーブを経てドラムに巻き取られる。
2:デリック用ウインチには、単胴式と複胴式がある。
3:デリック用ウインチのスインガードラムは、旋回用ワイヤロープの巻取り及び巻戻しにより旋回を行うもので、ウインチドラムの前側に設けられている。
4:デリック用ウインチの原動機は、台枠後方に取り付けられる。
5:巻上げ装置にデリック用ウインチを使用するものでは、巻上げは原動機を正転させ、巻下げは原動機を逆転させることにより行う。
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