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クレーン及びデリック
H30前期-問1
図において、電動機の回転軸に固定された歯車Aが毎分1,600回転するとき、歯車Dの回転数の値は1~5のうちどれか。
ただし、歯車A、B、C及びDの歯数は、それぞれ16、64、25及び125とし、BとCの歯車は同じ軸に固定されているものとする。
1:80rpm
2:100rpm
3:160rpm
4:200rpm
5:240rpm
H30前期-問2
ワイヤロープ及びつり具に関する記述として、適切でないものは次のうちどれか。
1:フィラー形のワイヤロープは、ストランドを構成する素線の間に細い素線を組み合わせたものである。
2:「ラングより」のワイヤロープは、ロープのよりの方向とストランドのよりの方向が同じである。
3:クレーンに多く用いられるストランド6よりのワイヤロープの径の測定は、ワイヤロープの同一断面の外接円の直径を3方向から測定し、その平均値を算出する。
4:「Zより」のワイヤロープは、ロープを縦にして見たとき、左上から右下へストランドがよられている。
5:リフティングマグネットは、電磁石を応用したつり具で、不意の停電に対してつり荷の落下を防ぐため、停電保護装置を備えたものがある。
H30前期-問3
クレーンの機械要素に関する記述として、適切でないものは次のうちどれか。
1:平座金は、当たり面の悪いところ、傷つきやすいところなどに用いられる。
2:歯車形軸継手は、外筒の内歯車と内筒の外歯車がかみ合う構造で、外歯車にはクラウニングが施してあるため、二つの軸のずれや傾きがあっても円滑に動力を伝えることができる。
3:キー板は、固定軸の回転や軸方向への抜け出しを防ぐために用いられる。
4:転がり軸受は、玉やころを使った軸受で、回転の際の摩擦抵抗が非常に小さい。
5:六角ボルトを使用する際は、接合部材間の摩擦力を高めるため、ボルトの取付け穴はボルトの径より若干小さめに空ける。
H30前期-問4
クレーンの安全装置などに関する記述として、適切でないものは次のうちどれか。
1:ねじ形リミットスイッチを用いた巻過防止装置は、巻上げドラムに連動して回転するスクリューに取り付けられたトラベラーの移動により、リミットスイッチを働かせる方式で、複数の接点を設けることができる。
2:レバー形リミットスイッチを用いた巻過防止装置は、巻上げ過ぎ及び巻下げ過ぎの両方の位置制限を1個のリミットスイッチで行うことができる。
3:カム形リミットスイッチを用いた巻過防止装置は、ワイヤロープを交換したとき、スイッチの作動位置を再調整する必要がある。
4:同一ランウェイ上に2台のクレーンが設置されている場合の衝突防止装置には、リミットスイッチ式、光式及び超音波式のものがある。
5:天井クレーンなどでは、運転室からガーダへ上がる階段の途中にフートスイッチを設け、点検などの際に階段を上がると主回路が開いて感電災害を防ぐようになっているものがある。
H30前期-問5
クレーンのブレーキに関する記述として、適切なものは次のうちどれか。
1:電磁バンドブレーキは、ブレーキドラムの周りにバンドを巻き付け、電磁石に電流を通じることにより締め付けて制動する。
2:電動油圧押上機ブレーキは、油圧により押上げ力を得て制動を行い、ばねの復元力によって制動力を解除する。
3:足踏み油圧式ディスクブレーキは、油圧シリンダ、ブレーキピストン、これらをつなぐ配管などに油漏れがあったり、空気が混入すると、制動力が生じなくなることがある。
4:巻上装置及び起伏装置のブレーキは、定格荷重に相当する荷重の荷をつった場合における当該装置のトルクの値の1.2倍の制動力を持つものでなければならない。
5:バンドブレーキには、バンドを締め付けたときにバンドが平均して締まるように、バンドの外周にすき間を調整する摩擦パッドが配置されている。
H30前期-問6
クレーンの運転時の注意事項として、適切でないものは次のうちどれか。
1:ジブクレーンで荷をつるときは、マストやジブのたわみにより作業半径が大きくなるので、つり荷の質量が定格荷重に近い場合には、たわみにより大きくなったときの作業半径における定格荷重を超えないことを確認する。
2:巻下げ過ぎ防止装置のないクレーンのフックを巻き下げ続けると、逆巻きになるおそれがある。
3:停止時の荷振れを防止するために行う追いノッチは、移動を続けるつり荷が目標位置の少し手前まで来たときに移動の操作を一旦停止し、慣性で移動を続けるつり荷が振り切れる直前に再び移動のスイッチを入れ、その直後に移動のスイッチを切り、つり荷を停止させる手順で行う。
4:インバーター制御のクレーンは、低速から高速までの無段階の速度制御により、スムーズな加速・減速や微速運転ができるので、つり荷の荷振れが抑えられるため、インチングを行わなくても位置合わせができる。
5:つり荷を降ろしたときに玉掛用ワイヤロープが挟まり手で抜けなくなった場合は、周囲に人がいないことを確認してから、クレーンのフックの巻上げによって荷から引き抜く。
H30前期-問7
クレーンの給油及び点検に関する記述として、適切なものは次のうちどれか。
1:ワイヤロープの点検で直径を測定する場合は、フックブロックのシーブを通過する頻度が高い部分を避け、エコライザシーブの下方1m程度の位置で行う。
2:集中給油式は、ポンプから給油管、分配管及び分配弁を通じて、各給油箇所に一定量の給油を行う。
3:潤滑油としてギヤ油を用いた減速機箱は、箱内が密封されているので油の交換は不要である。
4:軸受へのグリースの給油は、転がり軸受では毎日1回程度、平軸受(滑り軸受)では6か月に1回程度行う。
5:ワイヤロープには、ロープ専用のギヤ油を塗布する。
H30前期-問8
デリックの種類及び形式に関する記述として、適切でないものは次のうちどれか。
1:鳥居形デリックは、2本のマストとその上端を結ぶ横ばりをガイロープにより支えるもので、通常、数個のつり具の組合せにより荷の巻上げ・巻下げを行う。
2:ガイデリックは、1本の直立したマストを6本以上のガイロープにより支えるもので、ブームはガイロープをくぐるようにして360°まで旋回する。
3:ジンポールデリックは、1本のマストを3本以上のガイロープにより支えるもので、マストを傾斜させて使用する。
4:スチフレッグデリックは、1本の直立したマストを通常135°に開いた2本のガイロープにより後方から支えるもので、ブームはマストより短いものが多く、360°まで旋回する。
5:二又デリックは、2本のマストを互いに交差させ、2本以上のガイロープにより支えるもので、交差部に巻上げ用ワイヤロープが取り付けられる。
H30前期-問9
デリックに関する用語の記述として、適切なものは次のうちどれか。
1:ブームを有するデリックで、定格荷重とは、デリックの構造及び材料並びにブームの傾斜角に応じて負荷させることができる最大の荷重をいい、フックなどのつり具分が含まれる。
2:作業半径とは、ブームの取付ピンとつり具中心との水平距離をいう。
3:揚程とは、つり具を有効に上げ下げできる上限と下限との間の垂直移動距離をいう。
4:ブームの傾斜角とは、ブームの中心線とマストの中心線とのなす角をいう。
5:定格速度とは、つり上げ荷重に相当する荷重の荷をつって、巻上げ、旋回などの作動を行う場合のそれぞれの最高の速度をいう。
H30前期-問10
デリックの旋回に関する記述として、適切でないものは次のうちどれか。
1:ウインチのスインガードラムは、通常、1個のドラムで構成されている。
2:旋回専用の電動機で旋回装置を駆動して、ブームを旋回させるデリックがある。
3:旋回の制限位置の手前で、ブルホイールに取り付けたストライカによりリミットスイッチを作動させる旋回警報装置がある。
4:ブルホイールによる旋回は、スインガードラムによりワイヤロープを介してブルホイールを回転させて行う。
5:ブームの旋回のためのブルホイールは、マスト下部に水平に固定された円形の輪である。
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