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労働衛生(有害業務)
H25後期-問11
労働衛生対策を進めていくに当たっては、作業管理、作業環境管理及び健康管理が必要であるが、次のAからEまでの対策例について、作業管理に該当するものの組合せは1~5のうちどれか。
A VDT作業における作業姿勢は、椅子に深く腰をかけて背もたれに背を十分あて、履き物の足裏全体が床に接した姿勢を基本とする。
B 有機溶剤業務を行う作業場所に設置した局所排気装置のフード付近の気流の風速を測定する。
C 放射線業務に従事する者の被ばく線量を蛍光ガラス線量計等の個人被ばく線量測定器により測定する。
D すい道建設工事の掘削作業において、土石又は岩石を湿潤な状態に保つための設備を設ける。
E 介護作業等腰部に著しい負担のかかる作業に従事する労働者に対し、腰痛予防体操を実施する。
1:A、B
2:A、C
3:B、C
4:C、D
5:D、E
H25後期-問12
有害物質とその常温、常圧での空気中における状態との組合せとして、誤っているものは次のうちどれか。
ただし、ガスとは、常温、常圧で気体のものをいい、蒸気とは、常温、常圧で液体又は固体の物質が蒸気圧に応じて揮発又は昇華して気体となっているものをいうものとする。
1:塩素-----ガス
2:アセトン-----蒸気
3:硫酸ジメチル-----蒸気
4:ニッケルカルボニル-----粉じん
5:ジクロルベンジジン-----粉じん
H25後期-問13
有機溶剤に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
1:有機溶剤の蒸気は、空気より重く、呼吸器から吸収されやすいが、皮膚から吸収されることはない。
2:有機溶剤は、脂溶性が低いため、脂肪の多い脳などには入りにくい。
3:二硫化炭素による健康障害として顕著なものは、再生不良性貧血などの造血器障害である。
4:トルエンによる健康障害として顕著なものは、網膜細動脈瘤を伴う脳血管障害である。
5:酢酸メチルによる健康障害では、視力低下、視野狭窄などがみられる。
H25後期-問14
レーザー光線に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1:レーザー光線は、半導体製造、金属加工などに使用されている。
2:レーザー光線は、連続スペクトルの白色の人工光線である。
3:レーザー光線の強い指向性や集束性を利用し、高密度のエネルギーを発生させることができる。
4:レーザー光線が目に入ると網膜を損傷することがある。
5:レーザー光線にさらされるおそれのある業務は、レーザー機器の出力パワーなどに基づくクラス分けに応じた労働衛生上の対策を講ずる必要がある。
H25後期-問15
粉じん(ヒュームを含む。)による健康障害に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1:じん肺は、粉じんを吸入することによって肺に生じた線維増殖性変化を主体とする疾病である。
2:鉱物性粉じんに含まれる遊離けい酸(SiO2)は、石灰化を伴う胸膜肥厚や胸膜中皮腫を生じさせるという特徴がある。
3:じん肺は、肺結核のほか、続発性気管支炎、続発性気胸、原発性肺がんなどを合併することがある。
4:溶接工肺は、溶接の際に発生する酸化鉄ヒュームのばく露によって発症するじん肺である。
5:炭素を含む粉じんもじん肺を起こすことがある。
H25後期-問16
作業環境における有害因子による健康障害に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
1:空気中の酸素濃度が15~16%程度の酸素欠乏症では、一般に頭痛、吐き気などの症状がみられる。
2:金属熱は、鉄、アルミニウムなどの金属を溶融する作業などに長時間従事した際に、高温により体温調節機能が障害を受けることにより発生する。
3:潜水業務における減圧症は、浮上による減圧に伴い、血液中に溶け込んでいた酸素が気泡となり、血管を閉塞したり組織を圧迫することにより発生する。
4:鉛中毒では、中枢神経系の麻酔作用による頭痛、めまい、失神と脂溶性による皮膚炎、角化などの症状がみられる。
5:凍瘡は、皮膚組織の凍結壊死を伴うしもやけのことで、0℃以下の寒冷にばく露することによって発生する。
H25後期-問17
化学物質による健康障害に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
1:一酸化炭素による中毒では、ヘモグロビン合成の障害による貧血や溶血などがみられる。
2:シアン化水素による中毒では、細胞内の酸素の利用の障害による呼吸困難や痙攣などがみられる。
3:弗化水素による中毒では、脳神経細胞が侵され、幻覚、錯乱等の精神障害などがみられる。
4:塩素による中毒では、再生不良性貧血や溶血などの造血機能の障害がみられる。
5:二酸化窒素による慢性中毒では、骨の硬化や斑状歯などがみられる。
H25後期-問18
次の図は局所排気装置のフードを模式的に表したものである。各図のフードの型式の名称の組合せとして正しいものは1~5のうちどれか。
1:A=外付け式グリッド型 B=レシーバー式キャノピー型 C=囲い式ドラフトチェンバー型
2:A=外付け式スロット型 B=囲い式ドラフトチェンバー型 C=レシーバー式カバー型
3:A=外付け式グリッド型 B=囲い式ドラフトチェンバー型 C=レシーバー式カバー型
4:A=外付け式スロット型 B=レシーバー式キャノピー型 C=囲い式ドラフトチェンバー型
5:A=外付け式スロット型 B=レシーバー式キャノピー型 C=レシーバー式カバー型
H25後期-問19
呼吸用保護具に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
1:一酸化炭素用の防毒マスクの吸収缶の色は、赤色である。
2:トルエン等の有機ガス用の防毒マスクの吸収缶の色は、黄色である。
3:型式検定合格標章のある防じんマスクでも、ヒュームに対しては無効である。
4:防じんマスクの手入れの際、ろ過材に付着した粉じんは圧縮空気で吹き飛ばすか、ろ過材を強くたたいて払い落として除去する。
5:防じんマスクや防毒マスクの使用にあたっては、面体と顔面の間にタオルなどを当てて、密着度を高めるとよい。
H25後期-問20
特殊健康診断に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1:有害業務への配置替えの際に行う特殊健康診断には、業務適性の判断と、その後の業務の影響を調べるための基礎資料を得るという目的がある。
2:特殊健康診断では、対象とする特定の健康障害と類似の他の疾患との判別が、一般健康診断よりも一層強く求められる。
3:有害物質による健康障害の大部分は、急性発症を除き、初期又は軽度の場合はほとんど無自覚で、諸検査の結果により発見されることが多い。
4:特殊健康診断における生物学的モニタリングによる検査は、有害物の体内摂取量や有害物による軽度の影響の程度を把握するための検査である。
5:有機溶剤等健康診断における尿の採取は、任意の時期に行ってよいが、鉛は生物学的半減期が短いので、鉛健康診断における尿又は血液の採取時期は、厳重にチェックする必要がある。
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