作業環境における有害要因による健康障害に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
1:電離放射線による中枢神経系障害は、確率的影響に分類され、被ばく線量がしきい値を超えると発生率及び重症度が線量の増加に応じて増加する。
2:金属熱は、鉄、アルミニウムなどの金属を溶融する作業などに長時間従事した際に、高温により体温調節機能が障害を受けたことにより発生する。
3:潜水業務における減圧症は、浮上による減圧に伴い、血液中に溶け込んでいた酸素が気泡となり、血管を閉塞したり組織を圧迫することにより発生する。
4:振動障害は、チェーンソーなどの振動工具によって生じる障害で、手のしびれなどの末梢神経障害やレイノー現象などの末梢循環障害がみられる。
5:凍瘡は、皮膚組織の凍結壊死を伴うしもやけのことで、0℃以下の寒冷にばく露することによって発生する。
答:4
1:誤り。電離放射線による中枢神経系障害は、確定的影響に分類され、被ばく線量がしきい値を超えると発生率及び重症度が線量の増加に応じて増加する。
2:誤り。金属熱は、金属の溶融作業などで亜鉛、銅などの金属の酸化物のヒュームを吸入することにより発生し、悪寒、発熱、関節痛などの症状がみられる。
3:誤り。潜水業務における減圧症は、浮上による減圧に伴い、血液中に溶け込んでいた空気の中の窒素が気泡となり、血管を閉塞したり組織を圧迫することにより発生する。
4:正しい。振動障害は、チェーンソーなどの振動工具によって生じる障害で、手のしびれなどの末梢神経障害やレイノー現象などの末梢循環障害がみられる。
5:誤り。凍瘡とはしもやけのことで、皮膚組織の凍結壊死を伴う凍傷とは異なり、日常生活内での軽度の寒冷でも発生する。