Lさん(70歳、男性)は、脳梗塞(cerebral infarction)の後遺症で聴覚的理解と視覚的理解の障害があるが、発語はできる。日常会話で使用する単語は理解できるが、うまくコミュニケーションをとれないことが多い。介護福祉職が「あしたは晴れですね。あしたの午後散歩に行きましょう」と伝えると、Lさんは話の内容が分からない様子である。
Lさんが理解できるような関わり方として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1:もう一度、低い声で同じ言葉を伝える。
2:もう一度、大きな声で同じ言葉を伝える。
3:「あした、散歩」と短い言葉で伝える。
4:「あした、さんぽ」とひらがなで書いて伝える。
5:言葉を1音ずつに区切って、「あ・し・た・さ・ん・ぽ」と伝える。
答:3
1:誤り。Lさんは話が聞こえていない訳ではないため、もう一度低い声で同じ言葉を伝えることは適切でない。
2:誤り。Lさんは聴覚的理解の障害があるため、もう一度大きな声で同じ言葉を伝えることは適切でない。
3:正しい。Lさんは単語は理解できるため、「あした、散歩」と短い言葉で伝えることが適切である。
4:誤り。Lさんは視覚的理解の障害があるため、「あした、さんぽ」と書いて伝えることは適切でない。
5:誤り。Lさんは単語は理解できる。言葉を1音ずつに区切って「あ・し・た・さ・ん・ぽ」と伝えることは余計に理解しにくくなる。