A君は、積み木を飛行機に見立ててB君と遊んでいた。大人がA君とB君の目の前で、おやつのジュースを一人150mlずつになるように計った。しかし、同じ大きさのコップがなかったので、それぞれ形の違うコップに入れて与えた。A君にジュースを入れたコップを渡したところ、A君は、「B君の方が量が多い」と言って泣き出した。
ピアジェ(Piaget,J.)によるA君の認知発達段階として、適切なものを1つ選びなさい。
1:形式的操作期
2:感覚運動期
3:前操作期
4:再接近期
5:具体的操作期
答:3
1:誤り。形式的操作期(11歳頃~)は、抽象的思考を用いて物事を考え、判断することが可能となる。
2:誤り。感覚運動期(0~2歳頃)は、身体運動機能と感覚機能とが対応できるようになるための時期であり、感覚神経で得た情報と運動神経を使って外界に働きかける。
3:正しい。前操作期(2~7歳頃)は、表に現れる様相から物事を理解し考えることが可能となるが、判断が見かけに左右される。自分を中心とした視点しか取ることができず、自己中心的な傾向が強い。
4:誤り。再接近期は、マーラーの発達理論における段階の一つである。
5:誤り。具体的操作期(7~11歳頃)は、論理的思考が可能になり、見かけに左右されずに判断できるようになる。