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第25回-問題109

総合問題1
[事例(問題109から問題111まで共通)]
Hさん(80歳、男性)は、娘には老後の心配をかけたくないと考えて、2年前に夫婦で軽費老人ホームに入所した。物静かな性格で賑やかな場所は苦手である。身の回りのことは自分でできる。10年前に糖尿病(diabetes mellitus)にかかり、毎日、朝食前に自分でインスリン注射をしている。半年前、妻が突然亡くなった。妻がいるころは、妻と一緒に散歩をしたり、妻が食事にも気を配ってくれていたので血糖値は安定していた。妻の死後は自己注射を介護職が見守っている。

Hさんは介護職に、「妻が亡くなった直後は、いろいろと忙しくて寂しいとは思わなかったが、半年たった今ごろになってとても寂しくなり、自然に涙が出たりする」と言った。
Hさんに対して介護職が行うグリーフケア(grief care)として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1:Hさんと相談して、思い出話ができる人たちに集まってもらう。

2:悲しみは時間とともに消失するので、そっとしておく。

3:悲しみは糖尿病(diabetes mellitus)には影響しないので、そのままにしておく。

4:少しでも早く立ち直ってもらうために、娘の家に行くことを勧める。

5:元気を出してもらうために、カラオケ大会を開く。

答:1

1:正しい。グリーフケアでは、信頼できる人たちに気持ちを開放することが有効である。Hさんの了解を得たうえで、思い出話ができる人たちに集まってもらうことは適切な対応である。

2:誤り。悲しみは時間とともに消失するとは限らないため、適切なグリーフケアを行う必要がある。

3:誤り。気持ちの変化は体調に影響を及ぼすため、適切なグリーフケアを行う必要がある。

4:誤り。Hさんは娘には老後の心配をかけたくないと考えている。娘の家に行くことを勧めることは適切とはいえない。

5:誤り。Hさんは物静かな性格で賑やかな場所は苦手である。カラオケ大会を開くことは適切とはいえない。

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