[事例(問題92から問題94まで共通)]
P市に住むFさん(85歳、男性、要介護1)は、下肢の筋力が低下し歩行に支障があり、室内の家具を使って伝い歩きをしている。調理と掃除の訪問介護サービスを週2回利用している。Fさんは知的障害のある娘(48歳)と二人暮らしであり、娘は日中、作業所に通っている。今回の訪問時にソファーで横になって動こうとしないFさんに声をかけたところ「最近、浴室で転んだ」と話した。きれい好きなFさんであったが、髪は汚れひげも伸びていた。Fさんは前回の訪問時と同じシャツを着ており、洗濯かごには娘の衣類が入っていた。また、ソファーの下に湿布や鎮痛剤の薬の袋が落ちていた。
数日後、回復したFさんは「自宅で入浴したい」と伝えてきた。安全に入浴するための助言内容として、適切でないものを一つ選びなさい。
1:段差解消には、すのこ等を使用する。
2:シャワーチェアーを使用する。
3:滑らないバスマットを使用する。
4:石鹸をケースに入れて床に置く。
5:浴室と洗面所の温度差を少なくする。
答:4
1:正しい。安全に入浴するため、段差解消にすのこ等を使用することは有効である。
2:正しい。安全に入浴するため、シャワーチェアーを使用することは有効である。
3:正しい。安全に入浴するため、滑らないバスマットを使用することは有効である。
4:誤り。石鹸は転倒の原因となるため、床には置かない。
5:正しい。安全に入浴するため、浴室と洗面所の温度差を少なくすることは有効である。