[中問A]
システム開発の契約に関する次の記述を読んで、問に答えよ。
日用雑貨の製造を行うW社では、業務拡大に向けて販売管理のためのシステム(以下、販売管理システムという)構築を予定している。システム構築のメンバであるG君は、上司の指導の下にRFPを作成して、X社から提案を受けた。RFPの概要とX社からの提案は、次のとおりである。
なお、W社にとって重要な顧客情報の扱いについては、契約時に必要な処置を講じることにした。
[RFPの概要]
システムの目的:製造した商品に関して、顧客に対する受注から出荷までの管理を行う。
システムの要件:商品数は、当初は2,000品目で、最大5,000品目を管理する。顧客数は、当初は500社で、最大2,000社を管理する。1日の受注件数は、最大200件とする。弊社の規模と業務に合った適切なソフトウェアパッケージの利用を前提とする。
納期:発注から6か月以内とする。
[X社からの提案]
導入費用:700万円
前提条件:Y社の販売管理ソフトウェアパッケージとZ社のデータベースソフトを利用し、不足する機能の開発を行います。サーバはCPUが一つのものを2台導入します。1台は本番機とし、もう1台は、本番機に障害が発生した場合に稼働させるコールドスタンバイ機とします。
契約条件:要件定義からシステムテストまでの一括請負契約とします。弊社の開発物に関する瑕疵担保期間は、検収後6か月とします。
導入期間:4か月
保守:保守契約を結ぶことによって、導入したシステムに関する問合せ、障害の切分けの対応を行います。
W社が作成したRFPの概要に示した内容には不足がある。RFPの内容として追記すべき事項はどれか。
ア:去年のW社の業績
イ:システムで取り扱う商品と顧客データの件数
ウ:システムの性能に関する要件
エ:商品の製造に使用する機械の情報
答:ウ
ア:誤り。去年のW社の業績は販売管理システムとは関係がない。
イ:誤り。システムで取り扱う商品と顧客データの件数は示されている。
ウ:正しい。システムの性能に関する要件が不足している。
エ:誤り。製造した商品に関して、顧客に対する受注から出荷までの管理を行う目的なので、商品の製造に使用する機械の情報は必要ない。