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第25回-問題114

総合問題2
[事例(問題112から問題114まで共通)]
Jさん(84歳、男性)は、20年前に脳梗塞(cerebral infarction)を発症し、後遺症で軽度の左片麻痺となった。屋内では、T字杖を使用すれば歩行できるが、転倒するのが心配で、ほとんど外出しなかった。
1年ほど前から、夜よく眠れない、通院する曜日を間違える、薬を飲み忘れるなどの状態になり、血管性認知症(vascular dementia)と診断された。
半年前から夜間の不穏状態や妻への暴力行為がたびたび出現するようになり、妻が介護しきれなくなって、Jさんは介護老人福祉施設に入所することになった。
入所後も施設内はT字杖を使用して、歩行は可能であった。しかし、慣れない場所で、より不安が強くなっているようすであった。

Jさんは入所後2か月を過ぎても周囲とのかかわりはほとんどないが、「若いころは空手の指導者もしていた」と明るい表情で介護職に自慢することがある。
現在の生活を改善するための介護職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1:ポータブルトイレの利用を勧める。

2:部屋替えを行う。

3:ベッドの配置を変える。

4:施設での集団プログラムへの参加を促す。

5:特技を活かしたレクリエーションを企画する。

答:5

1:誤り。JさんはT字杖を使用して、歩行は可能である。ポータブルトイレの利用を勧めるのは適切ではない。

2:誤り。Jさんは認知症なのでできるだけ環境を変化させないほうがよい。部屋替えを行うことは適切ではない。

3:誤り。Jさんは認知症なのでできるだけ環境を変化させないほうがよい。ベッドの配置を変えることは適切ではない。

4:誤り。Jさんはいまだに周囲とのかかわりはほとんどない。施設での集団プログラムへの参加を促すことが適切とはいえない。

5:正しい。Jさんは若いころ空手の指導者をしていた。空手を活かしたレクリエーションを企画することは、Jさんが周囲とのかかわりを持つきっかけとして有効である。

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