2002年(平成14年)の「障害者基本計画」の基本理念で、ノーマライゼーション(normalization)とともに位置づけられているものとして、正しいものを1つ選びなさい。
1:インクルージョン(inclusion)
2:メインストリーミング(mainstreaming)
3:リハビリテーション
4:インテグレーション(integration)
5:バリアフリー
答:3
1:誤り。インクルージョンとは「包括」を意味し、障害の有無にかかわらず、子どもたちの違いを認め、個々の教育ニーズに対応し、すべてを包み込む学級・学校・社会が望ましいという考え方である。
2:誤り。メインストリーミングとは、「主流」を意味し、障害者の残存機能を最大限に生かし、障害のない同世代の(主流の)仲間と可能な限り一緒に学び、成長する事が双方の人格形成にとって大切であるという考え方である。
3:正しい。リハビリテーションとは「全人間的復権」を意味し、障害者の身体的、精神的、社会的な自立能力向上を目指す総合的なプログラムであるとともに、それにとどまらず障害者のライフステージのすべての段階において全人間的復権に寄与し、障害者の自立と参加を目指すとの考え方である。リハビリテーションは「障害者基本計画」の基本理念で、ノーマライゼーションとともに位置づけられている。
4:誤り。インテグレーションとは「統合教育」のことであり、障害の有無にかかわらず、すべての児童が、地域の学校で、一緒に教育を受ける権利を保障しようという考え方である。
5:誤り。バリアフリーとは、障害のある人が社会生活をしていく上で障壁(バリア)となるものを除去するという意味で、もともと住宅建築用語で登場し、段差等の物理的障壁の除去をいうことが多いが、より広く障害者の社会参加を困難にしている社会的、制度的、心理的なすべての障壁の除去という意味でも用いられている。