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第24回-問題113

総合問題2
[事例(問題112から問題114まで共通)]
Lさん(24歳、男性)は、小さい頃からスポーツ好きだった。特に球技が得意で、学生時代はサッカー選手だった。2年前に大学を卒業後、就職して2か月後に交通事故で胸髄損傷(thoracic spinal cord injury)を負い、両下肢が不全麻痺の状態になった。尿意はなかったが自己導尿が可能となっていた。障害手帳を取得したものの、家に引きこもって家族の介護を受けていた。1年前よりようやく生活介護事業所に通所できるようになった。通所当初から障害を受容できず、何事にも消極的で、他の利用者や職員とほとんどコミュニケーションをとらなかった。生活面も車いすへの移乗や移動は職員任せであった。時折、外を見ながら、涙ぐんでいるときがあった。ある日、送迎時の車の中で、Lさんは職員に「なぜこんなことになったのか、僕には仕事も、スポーツも、結婚も、もうない」とぽつりと言った。

職員はLさんがサッカー選手だったことを知り、週末に地域にある障害者スポーツセンターに行くことを勧めた。それが良いきっかけになったのか、その後、Lさんは車いすバスケットボールを始めることを考えるようになった。
Lさんが障害者スポーツに参加するための支援として、適切なものを一つ選びなさい。

1:移動支援

2:行動援護

3:重度障害者等包括支援

4:居宅介護

5:コミュニケーション支援

答:1

1:正しい。移動支援は、障害者等が円滑に外出することができるよう障害者等の移動を支援するものであり、車いすへの移乗や移動は職員任せのLさんが障害者スポーツに参加するための支援として適切である。

2:誤り。行動援護は知的障害又は精神障害により行動上著しい困難を有する障害者を対象としたものであり、Lさんには適切でない。

3:誤り。重度障害者等包括支援は、常時介護を要する障害者等であって、意思疎通を図ることに著しい支障がある者のうち、四肢の麻痺及び、寝たきりの状態にある者並びに知的障害又は精神障害により行動上著しい困難を有する者を対象としたものであり、Lさんには適切でない。

4:誤り。居宅介護は、居宅において、入浴、排せつ及び食事等の介護、調理、洗濯及び掃除等の家事並びに生活等に関する相談及び助言、その他の生活全般にわたる援助を行うものであり、障害者スポーツに参加するための支援としては適切でない。

5:誤り。コミュニケーション支援は、聴覚、言語機能、音声機能、視覚その他の障害のため意思疎通を図ることに支障がある障害者等を対象としたものであり、Lさんには適切でない。

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