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第24回-問題14

Dさん(82歳、男性)は長男と同居している。5年前に病気で介護が必要になってからは、長男が日中不在のため、1日のほとんどを1人で過ごしている。訪問介護員がDさん宅を訪問すると、Dさんのベッド周辺にはコンビニエンスストアの菓子パンやおにぎりの食べかすが散乱し、ベッドのシーツや枕カバーも汚れていた。おむつから便がはみ出し異臭があった。このようなことが何回もあったので、訪問介護員が長男と話そうとしたが全く聞こうとしない。
高齢者虐待への対応として、最も適切なものを一つ選びなさい。

1:長男ができるだけ介護するよう、訪問介護の時間を段階的に減らしていく。

2:Dさんの主治医に相談する。

3:守秘義務があるので、どこへも相談せず長男への説得を続ける。

4:まず警察署に通報し、立入調査をするための援助要請をする。

5:事業所の責任者に報告し、市町村に通報する。

答:5

1:誤り。現に介護放棄がみられる状況で、訪問介護の時間を段階的に減らしていくことは適切とはいえない。

2:誤り。Dさんの状態について主治医に確認することが必要となる可能性もあるが、高齢者虐待への対応としては速やかに市町村に通報するべきである。

3:誤り。養護者による高齢者虐待を受けたと思われる高齢者を発見した者は、当該高齢者の生命又は身体に重大な危険が生じている場合は、速やかに、これを市町村に通報しなければならない。このほか、養護者による高齢者虐待を受けたと思われる高齢者を発見した者は、速やかに、これを市町村に通報するよう努めなければならない。刑法の秘密漏示罪の規定その他の守秘義務に関する法律の規定は、これらの通報をすることを妨げるものと解釈してはならない。

4:誤り。市町村長は、養護者による高齢者虐待により高齢者の生命又は身体に重大な危険が生じているおそれがあると認めるときは、地域包括支援センターの職員その他の高齢者の福祉に関する事務に従事する職員をして、当該高齢者の住所又は居所に立ち入り、必要な調査又は質問をさせることができる。市町村長は、これらの職務の執行に際し必要があると認めるときは、当該高齢者の住所又は居所の所在地を管轄する警察署長に対し援助を求めることができる。
警察署に通報し、立入調査をするための援助要請を行うのは市町村長である。

5:正しい。養護者による高齢者虐待を受けたと思われる高齢者を発見した者は、当該高齢者の生命又は身体に重大な危険が生じている場合は、速やかに、これを市町村に通報しなければならない。前項に定める場合のほか、養護者による高齢者虐待を受けたと思われる高齢者を発見した者は、速やかに、これを市町村に通報するよう努めなければならない。
事業所の責任者に報告し、市町村に通報するという対応は適切である。

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