〔事例(問題118から問題120まで共通)〕
Lさん(78歳、男性)は、脳卒中(stroke)後遺症で左片麻痺と麻痺性構音障害がある。自宅復帰を目的に、つい先日、病院から介護老人保健施設に入所したところである。妻によるとLさんは若いころから口数が少なく控えめな人だという。現在、Lさんの発語ははっきり聞き取れない状態である。リハビリ室では言語聴覚士と共に、ゆっくり単語を話す練習をしている。Lさんは普段は穏やかだが妻の面会時に、顔を真っ赤にして怒っている様子が見られた。その後、妻が介護従事者に「私が来るといつも夫が怒るんです。つらくて・・・」と相談に来た。
Lさんの状態として、正しいものを一つ選びなさい。
1:舌や声帯などをスムーズに動かすことができない。
2:言いたいことを言葉として思い浮かべることができない。
3:聞くことができない。
4:会話の内容を理解することができない。
5:文章を読んで理解することができない。
答:1
1:正しい。麻痺性構音障害では、舌や声帯などをスムーズに動かすことができないため発語に障害が起きる。
2:誤り。言いたいことを言葉として思い浮かべることができないのは、失語症の症状である。
3:誤り。聞くことができないのは、聴覚障害である。
4:誤り。会話の内容を理解することができないのは、失語症の症状である。
5:誤り。文章を読んで理解することができないのは、失語症の症状である。
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