Bさん(86歳、女性)は、介護老人福祉施設で生活している。脳梗塞(cerebral infarction)の後遺症で左片麻痺があり、最近は筋力の低下が目立っている。Bさんは日中はポータブルトイレ、夜間は紙おむつを使用している。Bさんの使用しているポータブルトイレは木製の背もたれと肘かけがついているタイプである。
Bさんが、ポータブルトイレを使用するときの排泄介護に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1:ポータブルトイレは、ベッドの左側の足元に置く。
2:ポータブルトイレの足元に新聞紙を敷く。
3:座位が安定しないときは、背もたれに寄りかかるように座ってもらう。
4:排泄が終了したら、立ち上がる前に下着やズボンを大腿部まで上げておく。
5:使用したポータブルトイレの中の排泄物は、1日分をまとめて片づける。
答:4
1:誤り。Bさんは左片麻痺があるので、ポータブルトイレはベッドの右側の足元に置く。
2:誤り。ポータブルトイレの足元に新聞紙を敷くことは、滑りやすくなり転倒事故の危険性が増す。
3:誤り。背もたれに寄りかかるように座ると腹圧をかけられず排泄しにくくなる。座位が安定しないときは、前傾を保持するように介助する。
4:正しい。Bさんは筋力が低下しているので、立ち上がる前に下着やズボンを大腿部まで上げておくとよい。
5:誤り。使用したポータブルトイレの中の排泄物は、その都度片づける。