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第27回-問題120

総合問題4
[事例(問題118から問題120まで共通)]
Lさん(45歳、男性)は30歳の頃、統合失調症(schizophrenia)と診断された。両親と弟がいるが、関係が悪く、現在は両親の家の近くにアパートの一室を借りて住んでいる。精神状態が悪くなると、誰かが襲ってくると思い込み、部屋から一歩も出ることができなくなる。その結果、部屋の中はゴミがいっぱいで、Lさんが寝る場所以外はゴミで埋められていた。
心配した母親は相談支援専門員に状況を話した。相談支援専門員が、Lさんに障害支援区分の認定を受けてもらったところ、区分3と判定された。A訪問介護員が派遣されることになった。
LさんはA訪問介護員が部屋に入ることは受け入れたが、家事の支援は受け入れなかった。A訪問介護員は粘り強くLさんの話を聞き、「Lさんのいる場所と私がいる場所ぐらいは作りたい」と伝えた。その結果、Lさんと一緒にゴミを少し片づけることができた。A訪問介護員は、Lさんの定期的な通院にも付き添うことができるようになった。Lさんは服薬もしっかりとするようになってきた。

LさんとA訪問介護員との信頼関係ができ、部屋の中もきれいに片づいた。Lさんはこの後の生活についての漠然とした不安をA訪問介護員に相談するようになった。Lさんを交えた支援会議の前に、担当の相談支援専門員とサービス提供責任者、A訪問介護員が会議を開いた。
A訪問介護員が提案する内容として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1:両親と話し合い、一緒に住むこと

2:仕事を見つけるために、公共職業安定所(ハローワーク)に行くこと

3:地域活動支援センターの利用

4:共同生活援助(グループホーム)の利用

5:継続的な服薬管理のための短期間の入院

答:3

1:誤り。Lさんは両親との関係が悪くアパートに住んでいる。Lさんが同居を希望しているわけでもないため、両親と話し合い一緒に住むという提案は適切とはいえない。

2:誤り。現時点でLさんが仕事を始めることは困難であり、公共職業安定所(ハローワーク)に行くという提案は不適切である。

3:正しい。地域活動支援センターは、障害によって働く事が困難な障害者の日中の活動をサポートする福祉施設である。障害者に創作的活動・生産活動の機会を提供することにより、社会との交流を促進し、自立した生活を支援するため、地域活動支援センターの利用は、Lさんにとって最も適切な提案といえる。

4:誤り。Lさんは家事の支援は受け入れなかったため、共同生活援助(グループホーム)の利用を提案することは適切でない。

5:誤り。Lさんは服薬もしっかりとするようになってきているため、継続的な服薬管理のための短期間の入院を提案することが適切とはいえない。

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