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第27回-問題118

総合問題4
[事例(問題118から問題120まで共通)]
Lさん(45歳、男性)は30歳の頃、統合失調症(schizophrenia)と診断された。両親と弟がいるが、関係が悪く、現在は両親の家の近くにアパートの一室を借りて住んでいる。精神状態が悪くなると、誰かが襲ってくると思い込み、部屋から一歩も出ることができなくなる。その結果、部屋の中はゴミがいっぱいで、Lさんが寝る場所以外はゴミで埋められていた。
心配した母親は相談支援専門員に状況を話した。相談支援専門員が、Lさんに障害支援区分の認定を受けてもらったところ、区分3と判定された。A訪問介護員が派遣されることになった。
LさんはA訪問介護員が部屋に入ることは受け入れたが、家事の支援は受け入れなかった。A訪問介護員は粘り強くLさんの話を聞き、「Lさんのいる場所と私がいる場所ぐらいは作りたい」と伝えた。その結果、Lさんと一緒にゴミを少し片づけることができた。A訪問介護員は、Lさんの定期的な通院にも付き添うことができるようになった。Lさんは服薬もしっかりとするようになってきた。

精神状態が悪くなったときのLさんの症状として、正しいものを1つ選びなさい。

1:幻覚

2:妄想

3:せん妄(delirium)

4:思考途絶

5:感情鈍麻

答:2

1:誤り。幻覚は、実際には起こっていないことを現実的な感覚として知覚してしまうことである。

2:正しい。妄想は、明らかに間違った考えや客観的に受け入れられない状況について強い確信をもってしまうことである。Lさんの誰かが襲ってくると思い込んでしまう症状は、妄想である。

3:誤り。せん妄は、一時的に不安感が募ったり、錯覚や幻覚を起こしたりして、異常な行動や言動、興奮が見られる状態のことである。

4:誤り。思考途絶とは、思考の進行が突然中断されて、話をしていて急に止まってしまう状態のことである。

5:誤り。感情鈍麻は、本人の喜怒哀楽の表現が乏しくなったり、他者の感情表現に共感することが少なくなってしまうことである。

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