総合問題2
[事例(問題112から問題114まで共通)]
Jさん(80歳、女性)は3年前にレビー小体型認知症(dementia with Lewy bodies)と診断され、要介護3と認定された。次第に徘徊することが多くなって、夫(88歳)が介護することは難しくなり、現在は認知症対応型共同生活介護(グループホーム)を利用している。
Jさんは、「先生が怖い顔をしてあっちから歩いてくる」など、実際にはないことを口にしていた。Jさんはグループホームから出て行き、Vコンビニエンスストアで発見されたことが1回ある。
家族の了解を得て、GPS追跡機をJさんの身に着けてもらうことにした。また、地域のネットワークを活用して、Jさんが発見されたVコンビニエンスストアの店員、地域の民生委員、自治会、老人クラブなどに呼びかけ、一人で歩いているJさんを見かけたときは、グループホームに連絡を入れてもらうようにした。一方で、介護福祉職は、Jさんが外出したいときには、付き添って外出していた。
地域の住民から、「Jさんに似た人をW橋のそばで見かけました」と連絡が入った。W橋はVコンビニエンスストアから2kmほど離れている。JさんのGPS追跡機が居室で見つかったが、Jさんの姿はグループホーム内に見当たらなかった。
この時点で、介護福祉職がとるべき対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1:グループホームで帰ってくるのを待つ。
2:休暇中の職員全員に出勤してもらう。
3:地域のネットワークに協力を依頼する。
4:Jさん宅に探しに行く。
5:VコンビニエンスストアでJさんが来るのを待つ。
答:3
1:誤り。グループホームで待っていても、Jさんが帰ってくるとは限らない。
2:誤り。この時点で休暇中の職員全員に出勤してもらうことは、他の職員に対する配慮に欠けた対応といえる。
3:正しい。早期発見のため、地域のネットワークに協力を依頼することが最も適切な対応である。
4:誤り。Jさんの夫に連絡する必要はあるが、Jさんが自宅に帰るとは限らない。
5:誤り。Vコンビニエンスストアで待っていても、Jさんが帰ってくるとは限らない。
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