Cさん(83歳、女性)は、昨年、夫を亡くしてから一人暮らしをしている。ここ半年ほど自宅に閉じこもっていることが多く、他者との交流が減っている。一人息子は、他県で家庭を築いている。以前、夫が利用していた通所介護(デイサービス)事業所に、ある日、Cさんから次のような電話が入った。「物忘れが多くなり、心配になって受診したところ軽度認知障害(mild cognitive impairment)だと言われた。認知症(dementia)で判断ができなくなる前に、いろいろ整理しておきたい。夫も先に逝っていることだし、運命を静かに受け入れようと思う」
電話を受けた介護福祉職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1:心配ないから気にしないように励ます。
2:他県に住む息子と同居することを勧める。
3:成年後見制度を紹介する。
4:居宅介護サービスの利用を勧める。
5:地域包括支援センターを紹介する。
答:5
1:誤り。心配ないから気にしないように励ますことは、無責任であり不適切な対応である。
2:誤り。他県に住む息子の状況等を考えず、安易に息子との同居を勧めることは適切でない。
3:誤り。現時点では、成年後見制度を紹介することが最も適切な対応とはいえない。
4:誤り。現時点では、居宅介護サービスの利用を勧めることが最も適切な対応とはいえない。
5:正しい。介護相談の最初の窓口として、地域包括支援センターを紹介することが最も適切な対応である。