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第24回-問題120

総合問題4
[事例(問題118から問題120まで共通)]
Nさん(75歳、女性)は一人暮らしで、公営住宅の3階に住んでいる。公営住宅にはエレベーターはない。10年前より高血圧の内服治療を受けている。軽度の知的障害があるが、通常の生活を送っている。近所に住んでいる甥は週に1回程度Nさん宅を訪問し、金銭管理面の世話をしている。
1か月くらい前から、いつものように動くと息切れがする、疲れやすい、足がむくんでだるい、お腹が張るなどの症状がNさんに出現した。主治医から「心不全(heart failure)を起こしているから安静にするように」と告げられた。入院治療を勧められたが拒否し、自宅での生活を続けることになった。甥はNさんのことを心配し、介護保険制度を利用することを提案した。

さらに2週間が経過して、Nさんの生活は病気になる前の状態に近くなり、訪問看護サービスは終了となった。一方、仕事の都合でNさんの甥は遠方に引っ越した。
今後、Nさんが自立した生活をしていくための訪問介護員の対応として、最も適切なものを一つ選びなさい。

1:訪問介護サービスを終了する。

2:金銭の管理を甥から引き継ぐ。

3:甥を一人で訪問するよう勧める。

4:1階への転居について相談するよう勧める。

5:食事の味付けを濃くするよう勧める。

答:4

1:誤り。訪問介護員の判断で訪問介護サービスを終了することはできない。またNさんは知的障害のある一人暮らしの高齢者で、世話をしてくれる甥も遠方に引っ越してしまった。訪問介護サービスを終了することが適切とはいえない。

2:誤り。訪問介護員が利用者の金銭管理を行ってはならない。もし金銭の管理について相談を受けたときは、日常生活自立支援事業の利用を検討することが適切である。

3:誤り。高血圧で知的障害がある高齢のNさんに、一人で遠方の甥を訪問するよう勧めることは適切でない。

4:正しい。Nさんは高血圧で心不全を患っていたため、階段の昇り降りは身体への負担が大きい。またこれが外出の機会を阻害する要因ともなる。Nさんが自立した生活をしていくために、1階への転居について相談するよう勧めることが適切である。

5:誤り。Nさんは高血圧で心不全を患っていたため、塩分の摂取を控えめにしなければならない。食事の味付けを濃くするよう勧めることは不適切である。

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