知的障害があるFさん(51歳、女性)は、入所施設で生活介護を受けながら生活していた。ADL(Activities of Daily Living;日常生活動作)は自立しているが、家事や金銭管理について援助が必要な状況である。家族から経済的支援、精神的支援を得ることはできない。ある日、Fさんから「仕事はできないけれど、ここから出て暮らしてみたい」との希望があり、検討することになった。
入所施設がFさんの地域生活を支援するためのアプローチとして、最も適切なものを一つ選びなさい。
1:就労移行支援の利用を勧める。
2:行動援護を受けるために、市町村に申請する。
3:一人で外出できるように、入所施設内で手引き歩行の訓練を行う。
4:発達障害者支援センターに連絡を取り、支援を依頼する。
5:地域自立支援協議会に個別支援計画の検討を依頼する。
答:5
1:誤り。Fさんは「仕事はできないけれど」と言っているので、就労移行支援の利用は適切でない。
2:誤り。FさんはADLが自立しているので、行動援護を受けることは適切でない。
3:誤り。FさんはADLが自立しているので、手引き歩行の訓練を行うことは適切でない。
4:誤り。Fさんは知的障害者であり、発達障害者支援センターに支援を依頼することは適切でない。
5:正しい。Fさんの地域生活を支援するためには、地域自立支援協議会に個別支援計画の検討を依頼することが最も適切なアプローチである。