総合問題2
[事例(問題112から問題114まで共通)]
Kさん(65歳)は、夫(70歳)と二人暮らしをしていた。Kさんは骨粗鬆症(osteoporosis)と診断を受けていたが、最近、約束していたことを忘れるなどの記憶力の低下や人格の変化がみられるようになり、前頭側頭型認知症(frontTemporal dementia)と診断され、要介護認定で要介護3となった。
夫は体調を崩して、近所の病院に入院することになった。夫が介護支援専門員(ケアマネージャー)に相談して、Kさんは、夫の入院する病院に併設されている施設に入所した。この施設は、看護、医学的管理の下に介護や機能訓練などを実施している。
Kさんは施設入所後、介護職の問いかけに返事をしなかったり、急に服を脱ぎ出すなどの行動を繰り返した。日常生活では、すべての動作に見守りと声かけが必要な状態であった。
夫は体調が回復して退院した。その2日後、夫は施設を訪ねた。夫とKさんが廊下を歩いていると、Kさんは急にバランスを崩し、尻もちをついて転倒した。その時、手はつかなかった。
Kさんの状況から、最も骨折(fracture)しやすい部位として、適切なものを1つ選びなさい。
1:橈骨
2:鎖骨
3:上腕骨
4:脊椎
5:肩甲骨
答:4
1:誤り。橈骨は前腕にあり、転倒時に手をつかなかった場合は骨折する可能性が低い。
2:誤り。鎖骨は胸骨と肩甲骨を連結する骨であり、転倒時に手をつかなかった場合は骨折する可能性が低い。
3:誤り。上腕骨は上腕にあり、転倒時に手をつかなかった場合は骨折する可能性が低い。
4:正しい。脊椎は背骨であり、尻もちをついて転倒した場合に骨折しやすい。
5:誤り。肩甲骨は肩にあり、転倒時に手をつかなかった場合は骨折する可能性が低い。
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