Eさん(70歳、男性)は、介護老人保健施設に入所している。認知症(dementia)はあるが、普段は他の利用者と一緒に穏やかに話をしている。しかし、介護職が食事の準備をしているのを見ると、落ち着きがなくなって食堂をうろうろしたり、大声を出したりすることがある。
Eさんの言動を理解するための介護職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1:料理に出た食材を話題にして、季節について質問する。
2:若いころの仕事や生活のことなど、Eさん自身の話を詳しく聞く。
3:認知機能の評価尺度を用いて、認知症(dementia)の程度を確認する。
4:箸の使い方などの食事の動作を見守る。
5:ロールプレイ(role-play)を通して、人とのかかわりを観察する。
答:2
1:誤り。料理に出た食材を話題にして、季節について質問することが、Eさんの言動を理解するのに最も適切とはいえない。
2:正しい。普段は穏やかなのに食事の準備を見ると落ち着きがなくなるのは、食事に関する何らかの記憶が関係している可能性がある。若いころの仕事や生活のことなど、Eさん自身の話を詳しく聞いていくことが、Eさんの言動を理解するのに最も適切な対応といえる。
3:誤り。認知症の程度を確認することが、Eさんの言動を理解するのに最も適切とはいえない。
4:誤り。食事の動作を見守ることが、Eさんの言動を理解するのに最も適切とはいえない。
5:誤り。ロールプレイが、Eさんの言動を理解するのに最も適切とはいえない。