事業用自動車の運転者の健康管理及び就業における判断・対処に関する次の記述のうち、適切なものには解答用紙の「適」の欄に、適切でないものには解答用紙の「不適」の欄にマークしなさい。なお、解答にあたっては、各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。
1:自動車の運転中に、心臓疾患(心筋梗塞、心不全等)や、大血管疾患(急性大動脈解離、大動脈瘤破裂等)が起こると、ショック状態、意識障害、心停止等を生じ、運転者が事故を回避するための行動をとることができなくなり、重大事故を引き起こすおそれがある。そのため、健康起因事故を防止するためにも発症する前の早期発見や予防が重要となってくる。
2:事業者は、業務に従事する運転者に対し法令で定める健康診断を受診させ、その結果に基づいて健康診断個人票を作成して5年間保存している。また、運転者が自ら受けた健康診断の結果を提出したものについても同様に保存している。
3:自動車事故報告規則に基づく平成29年中のすべての事業用自動車の乗務員に起因する重大事故報告件数約2,000件の中で、健康起因による事故件数は約300件を占めている。そのうち運転者が死亡に至った事案は60件あり、原因病名別にみると、心臓疾患が半数以上を占めている。
4:睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、大きないびきや昼間の強い眠気など容易に自覚症状を感じやすいので、事業者は、自覚症状を感じていると自己申告をした運転者に限定して、SASスクリーニング検査を実施している。
答:「適」=1、2、3 「不適」=4
覚えよう!
1:自動車の運転中に、心臓疾患(心筋梗塞、心不全等)や、大血管疾患(急性大動脈解離、大動脈瘤破裂等)が起こると、ショック状態、意識障害、心停止等を生じ、運転者が事故を回避するための行動をとることができなくなり、重大事故を引き起こすおそれがある。そのため、健康起因事故を防止するためにも発症する前の早期発見や予防が重要となってくる。
2:事業者は、業務に従事する運転者に対し法令で定める健康診断を受診させ、その結果に基づいて健康診断個人票を作成して5年間保存しなければならない。運転者が自ら受けた健康診断の結果を提出したものについても同様である。
3:自動車事故報告規則に基づく平成29年中のすべての事業用自動車の乗務員に起因する重大事故報告件数約2,000件の中で、健康起因による事故件数は約300件を占めている。そのうち運転者が死亡に至った事案は60件あり、原因病名別にみると、心臓疾患が半数以上を占めている。
4:睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、睡眠中に呼吸が止まった状態(無呼吸)が断続的に繰り返される病気で、睡眠不足から運転中に強い眠気を感じる状態になるが、比較的自覚症状を感じにくい。このため、運転者全員に医師による問診を受けさせ、疑いのある運転者にSASのスクリーニング検査を行うことが望ましい。