平成30年度第2回-問30

運行管理者が次の事業用大型トラックの事故報告に基づき、この事故の要因分析を行ったうえで、同種事故の再発を防止するための対策として、最も直接的に有効と考えられる組合せを、下の枠内の選択肢(1~8)から1つ選び、解答用紙の該当する欄にマークしなさい。なお、解答にあたっては、【事故の概要】及び【事故の推定原因・事故の要因】に記載されている事項以外は考慮しないものとする。

【事故の概要】
当該運転者は、当日早朝に出勤し運行管理者の電話点呼を受けたのち、貨物の納入先へ向け運行中、信号機のない交差点に差しかかり、前方の普通トラックが当該交差点から約10メートル先の踏切で安全確認のため一時停止したため、それに続いて当該交差点の横断歩道上に停止した。その後前方のトラックが発進したことをうけ、車両前方を母子が横断していることに気付かず発進し、母子と接触し転倒させた。この事故により、母親とベビーカーの子供が重傷を負った。
なお、当該車両にはフロントガラス下部を覆う高さ約30センチメートルの装飾板が取り付けられていた。
・事故発生:午前10時20分
・天候
:晴れ
・道路
:幅員8.0メートル
・運転者
:45歳
運転歴14年

【事故の推定原因・事故の要因】

【事故の再発防止対策】

ア 対面による点呼が行えるよう要員の配置を整備する。

イ 装飾板等により運転者の視界を妨げるものについては、確実に取り外させるとともに、装飾板等取り付けが運転者の死角要因となることを運転者に対して、適切な指導を実施する。

ウ 運転者に対して、交通事故を惹起した場合の社会的影響の大きさや過労が運転に及ぼす危険性を認識させ、疲労や眠気を感じた場合は直ちに運転を中止し、休憩するよう指導を徹底する。

エ 事故惹起運転者に対して、安全運転のための特別な指導を行うとともに、適性診断結果を活用して、運転上の弱点について助言・指導を徹底することにより、安全運転のための基本動作を励行させる。

オ 運転者に対して、運行開始前に直接見ることができない箇所について後写鏡やアンダーミラー等により適切な視野の確保を図ったうえで、発車時には十分な安全確認を行うよう徹底する。

カ 過労運転の防止を図るため、自動車運転者の労働時間等の改善のための基準に違反しない乗務計画を作成し、運転者に対する適切な運行指示を徹底する。

キ 安全運転教育において、横断歩道、交差点などの部分で停止しないよう徹底するとともに、横断歩道に接近する場合及び通過する際に、横断しようとする者がいないことを確実に確認するよう徹底する。

ク 運転者に対して、疾病が交通事故の要因となるおそれがあることを正しく理解させ、定期的な健康診断結果に基づき、自ら生活習慣の改善を図るなど、適切な心身の健康管理を行うことの重要性を理解させる。

1:ア・イ・オ・ク 2:ア・イ・カ・キ 3:ア・オ・キ・ク 4:ア・ウ・オ・キ 5:イ・ウ・エ・カ 6:イ・エ・オ・キ 7:ウ・エ・キ・ク 8:ウ・エ・オ・カ
解答

答:6

覚えよう!

ア この事故は電話点呼が原因で起きたものとはいえない。対面による点呼が行えるよう要員の配置を整備することが、同種事故の再発を防止するための対策として直接的に有効とはいえない。

イ 装飾板等により運転者の視界を妨げるものについては、確実に取り外させるとともに、装飾板等取り付けが運転者の死角要因となることを運転者に対して、適切な指導を実施することは、同種事故の再発を防止するための対策として直接的に有効である。

ウ この事故は過労運転によるものではない。よって運転者に対して、交通事故を惹起した場合の社会的影響の大きさや過労が運転に及ぼす危険性を認識させ、疲労や眠気を感じた場合は直ちに運転を中止し、休憩するよう指導を徹底することが、同種事故の再発を防止するための対策として直接的に有効とはいえない。

エ 事故惹起運転者に対して、安全運転のための特別な指導を行うとともに、適性診断結果を活用して、運転上の弱点について助言・指導を徹底することにより、安全運転のための基本動作を励行させることは、同種事故の再発を防止するための対策として直接的に有効である。

オ 運転者に対して、運行開始前に直接見ることができない箇所について後写鏡やアンダーミラー等により適切な視野の確保を図ったうえで、発車時には十分な安全確認を行うよう徹底することは、同種事故の再発を防止するための対策として直接的に有効である。

カ この事故は過労運転によるものではない。よって過労運転の防止を図るため、自動車運転者の労働時間等の改善のための基準に違反しない乗務計画を作成し、運転者に対する適切な運行指示を徹底することが、同種事故の再発を防止するための対策として直接的に有効とはいえない。

キ 安全運転教育において、横断歩道、交差点などの部分で停止しないよう徹底するとともに、横断歩道に接近する場合及び通過する際に、横断しようとする者がいないことを確実に確認するよう徹底することは、同種事故の再発を防止するための対策として直接的に有効である。

ク この事故は運転者の疾病によるものではない。よって運転者に対して、疾病が交通事故の要因となるおそれがあることを正しく理解させ、定期的な健康診断結果に基づき、自ら生活習慣の改善を図るなど、適切な心身の健康管理を行うことの重要性を理解させることが、同種事故の再発を防止するための対策として直接的に有効とはいえない。

平成30年度第2回-問30の情報

※当サイト独自調査によるものです。

カテゴリ実務上の知識及び能力
出題分野事故分析と再発防止対策
類似問題の出題率(令和4年度CBTまで)
過去5回60.0%前回~5回前60.0%
過去10回60.0%6回前~10回前60.0%
過去15回60.0%11回前~15回前60.0%
過去20回50.0%16回前~20回前20.0%
過去25回44.0%21回前~25回前20.0%
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平成28年度第1回-問30 運行管理者が、次の大型トラックの事故報告に基づき、この事故の要因分析を行ったうえで、同種事故の再発を防止するための対策として、最も直接的に有効と考えられる組合せを、下の枠内の選択肢(1~8)から1つ選び、解答用紙の該当する欄にマークしなさい。なお、解答にあたっては、<事故の概要>及び<事故関連情報>に記載されている事項以外は考慮しないものとする。
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