Aさん(80歳)は、要介護1で、息子の妻と孫の3人暮らしである。息子は既に死亡している。Aさんは、軽い認知症であるが、日中は独居である。週1回のデイサービスに加えて、地域のNPOと民生委員が主催する会食会へ月に1回参加している。民生委員からAさんの孫には、薬物依存の過去があり、「孫はAさんにひどい暴言を続けているようだ。」との連絡があった。介護支援専門員の対応として、より適切なものはどれか。2つ選べ。
1:虐待を受けている高齢者を発見した場合は、通報義務があるため、直ちに警察と地域包括支援センターの職員へ通報した。
2:民生委員の話が気になったので、念のため、地域包括センターの社会福祉士とともに、Aさんの自宅を訪問し、自宅での生活状況や家族関係等を確認した。
3:民生委員の話から、孫の暴言がAさんに心理的苦痛を与えているようであるが、暴行や介護放棄でないことから、虐待とはいえないと判断した。
4:孫の言動には精神的な原因があると思われたので、保健所へ連絡した。
5:市町村等への通報を行うに当たり、虐待の証拠として、NPOに対して、Aさんにあざ等があれば、写真を撮るよう指示した。
答:2・4
1:誤り。虐待を受けている高齢者を発見した場合は、通報義務があるため、直ちに市町村へ通報する。
2:正しい。地域包括センターの社会福祉士とともに、Aさんの自宅を訪問し、自宅での生活状況や家族関係等を確認したことは適切な対応である。
3:誤り。孫の暴言がAさんに心理的苦痛を与えていれば、それは心理的虐待である。
4:正しい。孫の言動には精神的な原因があると思われ、保健所へ連絡したことは適切な対応である。
5:誤り。介護支援専門員が、虐待の証拠写真を撮るよう指示することは適切とはいえない。