Fさん(55歳、男性)は、1年前に筋委縮性側索硬化症(amyotrophic lateral sclerosis:ALS)と診断された。以前よりも、両上下師の筋力低下が進み、日常生活にも介助が必要となってきた。現在は、壁を伝いながら、妻の介助でどうにか歩行は可能である。からだを起こすと血圧が低くなり呼吸が苦しくなるため、「何もしたくない」と自宅の中だけで過ごすことが多い。
介護職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1:血圧低下を治療する。
2:妻に病状の進行を説明する。
3:人工呼吸器の装着を促す。
4:安楽な体位を工夫する。
5:運動・体操を指導する。
答:4
1:誤り。血圧低下を治療するのは、医師の役割である。
2:誤り。病状の進行を説明するのは、医療職の役割である。
3:誤り。人工呼吸器の装着を指示するのは、医師の役割である。
4:正しい。Fさんはからだを起こすと血圧が低くなり呼吸が苦しくなるため、安楽な体位を工夫することが、介護職の対応として最も適切であるといえる。
5:誤り。運動・体操を指導するのは、理学療法士や作業療法士の役割である。