荷主から貨物自動車運送事業者に対し、B地点で荷積みをし、C地点に12時に到着させるよう運送の依頼があった。これを受けて、運行管理者として運転者に対し当該運送の指示をするため、次に示す「当日の運行計画を策定するための前提条件」に基づき運行計画を立てた。
この運行に関する次のア~ウについて解答しなさい。なお、解答にあたっては、「当日の運行計画を策定するための前提条件」に記載されている事項以外は考慮しないものとする。
[当日の運行計画を策定するための前提条件]
〇A営業所を出庫し、30キロメートル離れたB地点まで平均時速30キロメートルで走行する。
〇B地点において30分間の荷積みを行う。
〇B地点から180キロメートル離れたC地点までの間、一部高速自動車国道を利用し、平均時速45キロメートルで走行して、C地点に12時に到着する。
〇荷下ろし後、1時間の休憩をとる。休憩後、A営業所に帰庫するため、C地点を13時30分に出発、一部高速自動車国道を利用し、150キロメートル先のD地点まで平均時速50キロメートルで走行して到着後、15分の休憩をとる。
〇D地点からA営業所まで平均時速30キロメートルで走行して、A営業所に17時45分に帰庫する。
ア C地点に12時に到着させるためにふさわしいA営業所の出庫時刻について、次の1~4の中から正しいものを1つ選び解答用紙にマークしなさい。
1:6時30分
2:7時00分
3:7時30分
4:8時00分
イ D地点とA営業所の距離について、次の1~4の中から正しいものを1つ選び解答用紙にマークしなさい。
1:15キロメートル
2:30キロメートル
3:45キロメートル
4:60キロメートル
ウ 当日の全運行において、連続運転時間は「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」に照らし、違反しているか否かについて、次の1~2の中から正しいものを1つ選び解答用紙にマークしなさい。
1:違反していない
2:違反している
ア:1 イ:2 ウ:1
ア C地点に12時に到着させるためにふさわしいA営業所の出庫時刻について
A営業所からB地点までの走行時間
30km÷30km/h=1時間
B地点の荷積み所要時間 30分
B地点からC地点までの走行時間
180km÷45km/h=4時間
A営業所からC地点までの所要時間
1時間+30分+4時間=5時間30分
C地点に12時に到着するためのA営業所の出庫時刻
12時-5時間30分=6時30分
イ D地点とA営業所の距離について
C地点からA営業所までの所要時間
17時45分-13時30分=4時間15分
C地点からD地点までの所要時間
150km÷50km/h=3時間
D地点での休憩時間 15分
D地点からA営業所までの所要時間
4時間15分-(3時間+15分)=1時間
D地点とA営業所の距離
30km/h×1時間=30km
ウ 当日の全運行において、連続運転時間は「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」に照らし、違反しているか否か
当日の全運行
出庫
運転 1時間
荷積み 30分
運転 4時間
荷下ろし・休憩 1時間30分
運転 3時間
休憩 15分
運転 1時間
帰庫
「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」では、連続運転時間について下記のように定められている。
運転開始後4時間以内または4時間経過直後に30分以上運転を中断しなければならない。ただし、運転開始後4時間以内に運転を中断する場合は、少なくとも1回につき10分以上とした上で分割することができる。
よって、当日の全運行において、連続運転時間は「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」に照らし、違反していない。