Cさん(75歳、男性)は、認知症(dementia)の妻を自宅で介護している。Cさんは、いつも明るく介護方法の勉強にも熱心である。最近、妻は排泄の失敗が増え、下着の交換や陰部清拭がたびたび必要になってきた。通所介護(デイサービス)職員との会話で、Cさんは、「妻に対して腹立たしく思う自分が情けない。妻にすまないと思う」と、初めて気持ちを語った。
Cさんに最初に行う対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1:介護方法について指導する。
2:何事も気にしないように励ます。
3:新しい介護用品を紹介する。
4:介護を代行するサービスを提案する。
5:気持ちの訴えを受容する。
答:5
1:誤り。介護方法について指導するよりも、まずは介護者が語る気持ちを共感的に受け止めることが適切な対応である。
2:誤り。何事も気にしないように励ますことは、安易な対応であり適切とはいえない。
3:誤り。新しい介護用品を紹介するよりも、まずは介護者が語る気持ちを共感的に受け止めることが適切な対応である。
4:誤り。介護を代行するサービスを提案するよりも、まずは介護者が語る気持ちを共感的に受け止めることが適切な対応である。
5:正しい。介護者の気持ちの訴えに対しては、まず共感的な態度で受容することが最も適切である。