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クレーン及びデリック
R4後期-問1
クレーンに関する用語の記述として、適切でないものは次のうちどれか。
1:ジブの傾斜角を変える運動を起伏といい、橋形クレーンのカンチレバーを取付部を中心に上下させる場合も起伏という。
2:引込みクレーンでジブを起伏させるとき、つり荷がほぼ水平に移動する運動を引込み、押出しという。
3:ケーブルクレーンで、メインロープに沿ってトロリが移動する運動を走行という。
4:天井クレーンのスパンとは、クレーンが走行するレールの中心間の水平距離をいう。
5:定格速度とは、定格荷重に相当する荷重の荷をつって、巻上げ、走行、横行、旋回などの作動を行う場合の、それぞれの最高の速度をいう。
R4後期-問2
図において、電動機の回転軸に固定された歯車Aが電動機の駆動により毎分1200回転し、これにかみ合う歯車の回転により、歯車Dが毎分75回転しているとき、歯車Cの歯数の値として、正しいものは1~5のうちどれか。
ただし、歯車A、B及びDの歯数は、それぞれ18枚、72枚及び120枚とし、BとCの歯車は同じ軸に固定されているものとする。
1:20枚
2:23枚
3:25枚
4:30枚
5:36枚
R4後期-問3
次のワイヤロープAからDについて、「普通Zよりワイヤロープ」及び「ラングSよりワイヤロープ」の組合せとして、正しいものは1~5のうちどれか。
1:普通Zより=A ラングSより=B
2:普通Zより=A ラングSより=C
3:普通Zより=B ラングSより=C
4:普通Zより=B ラングSより=D
5:普通Zより=C ラングSより=D
R4後期-問4
クレーンの給油及び点検に関する記述として、適切なものは次のうちどれか。
1:ワイヤロープの点検で直径を測定する場合は、フックブロックのシーブを通過する頻度が高い部分を避け、エコライザシーブの下方1m程度の位置で行う。
2:潤滑油としてギヤ油を用いた減速機箱は、箱内が密封されているので、油の交換は不要である。
3:軸受へのグリースの給油は、転がり軸受では毎日1回程度、平軸受(滑り軸受)では6か月に1回程度の間隔で行う。
4:ワイヤロープには、ロープ専用のマシン油を塗布する。
5:給油装置は、配管の穴あき、詰まりなどにより給油されないことがあるので、給油部分から古い油が押し出されていることなどの状態により、新油が給油されていることを確認する。
R4後期-問6
クレーンの安全装置などに関する記述として、適切でないものは次のうちどれか。
1:天井クレーンなどでは、運転室からクレーンガーダへ上がる階段の途中にフートスイッチを設け、点検などの際に階段を上がると主回路が開いて感電災害を防ぐようになっているものがある。
2:クレーンのフックの外れ止め装置には、スプリング式とウエイト式があるが、小型・中型のクレーンでは、スプリング式のものが多く使われている。
3:カム形リミットスイッチを用いた巻過防止装置は、巻上げドラムの回転によってカムを回転させリミットスイッチを働かせる方式で、複数の接点を設けることができる。
4:ねじ形リミットスイッチを用いた巻過防止装置は、巻上げ用ワイヤロープを交換した場合は、フックの位置とトラベラーの作動位置を再調整する必要がある。
5:直働式巻過防止装置のうちレバー形リミットスイッチ式のものは、ワイヤロープを交換した後のリミットスイッチの接点の作動位置の再調整は必要ないが、重錘形リミットスイッチ式のものは再調整が必要である。
R4後期-問7
クレーンのブレーキに関する記述として、適切なものは次のうちどれか。
1:電動油圧押上機ブレーキは、油圧により押上げ力を得て制動を行い、ばねの復元力によって制動力を解除する。
2:ディスクブレーキは、ディスクをブレーキ片(パッド)で両側からはさみ付けて制動する構造のものであるが、ディスクが過熱しやすいため、ドラム形ブレーキなどに比べ、装置全体を小型化することができない。
3:電磁式バンドブレーキは、ブレーキドラムの周りにバンドを巻き付け、電磁石に電流を通じることにより締め付けて制動する。
4:足踏み油圧式ディスクブレーキは、油圧シリンダ、ブレーキピストン及びこれらをつなぐ配管などに油漏れや空気の混入があると、制動力が生じなくなることがある。
5:つり上げ装置のブレーキの制動トルクの値は、定格荷重に相当する荷重の荷をつった場合における当該装置のトルクの値の120%に調整する。
R4後期-問8
クレーンの種類、型式及び用途に関する記述として、適切でないものは次のうちどれか。
1:屋外の架構上に設けられたランウェイのレール上を走行するクレーンは、天井クレーンと同じ構造及び形状のものであっても橋形クレーンという。
2:引込みクレーンには、水平引込みをさせるための機構により、ダブルリンク式、スイングレバー式、ロープバランス式などがある。
3:塔形ジブクレーンは、高い塔状の構造物の上に起伏するジブを設けたクレーンで、巻上げ、起伏、旋回の運動を行うが、造船所で艤装に使用されるもぎのなどには走行の運動を行うものもある。
4:壁クレーンは、建屋の壁又は柱に取り付けられたジブクレーンで、固定形でジブが旋回するもの、クレーン全体が走行するものがある。
5:テルハは、通常、工場、倉庫などの天井に取り付けられたレールであるI形鋼の下フランジに、電気ホイスト又は電動チェーンブロックをつり下げたクレーンで、荷の巻上げ、巻下げとレールに沿った横行のみを行う。
R4後期-問9
クレーンの運転時の荷振れの基本的性質について、適切でないものは次のうちどれか。
1:走行、横行などの加速又は減速が大きいほど、振れ幅は大きくなる。
2:巻上げロープが長いほど、振れ幅は大きくなる。
3:巻上げロープが長いほど、振れの周期は長くなる。
4:つり荷が重いほど、振れの周期は長くなる。
5:つり荷が重いほど慣性が大きく、動きにくく、止まりにくい。
R4後期-問10
クレーンのトロリ及び作動装置に関する記述として、適切なものは次のうちどれか。
1:クラブとは、台車のフレーム上に巻上装置と走行装置を備え、2本のレール上を自走するトロリをいう。
2:ジブクレーンなどの旋回装置の旋回方式には、センターポスト方式、旋回環方式などがある。
3:ワイヤロープ式のホイストには、トップランニング式と呼ばれる普通形ホイストとサスペンション式と呼ばれるダブルレール形ホイストがある。
4:天井クレーンの1電動機式走行装置は、片側のサドルに電動機と減速装置を備え、電動機側の走行車輪のみを駆動する。
5:巻上装置に主巻と補巻を設ける場合、一般に、補巻の巻上げ速度は、主巻より遅い。
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