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クレーン及びデリック
H22前期-問1
ワイヤロープ又はつり具に関し、次のうち誤っているものはどれか。
1:フィラー形のワイヤロープは、繊維心の代わりにフィラー線を心綱としたものである。
2:同じ径のワイヤロープでも、素線が細く数の多いものほど柔軟性がある。
3:ワイヤロープの端末の止め方は、ドラムに対しては、キー止め、合金止め、ロープ押さえが多く用いられる。
4:バキューム式つり具は、ガラス板等のように表面が滑らかな板状の物を取り扱うときに用いられる。
5:ワイヤロープの径の測り方は、同一断面の外接円の直径を3方向から測定し、その平均値をとる。
H22前期-問2
クレーンの機械要素に関し、次のうち誤っているものはどれか。
1:こう配キーは、軸のキー溝に打ち込んで歯車などを軸に固定し、その間に動力を伝えるために用いられる。
2:歯車形軸継手は、外筒の内歯車と内筒の外歯車がかみ合う構造で、起動及び停止時の衝撃や荷重変化によるたわみの影響等を緩和するために用いられる。
3:フランジ形たわみ軸継手は、流体を利用したたわみ軸継手で、二軸のずれや傾きの影響を緩和するために用いられる。
4:平座金は、当たり面の悪いところ、傷つきやすいところなどに用いられる。
5:ラジアル軸受は、軸の直角方向の荷重を支える軸受である。
H22前期-問3
クレーンの巻過防止装置に関し、次のうち誤っているものはどれか。
1:ねじ形リミットスイッチによる巻過防止装置は、フックブロックの上面によりレバーを押し上げてリミットスイッチを作動させる方式である。
2:重錘形リミットスイッチによる巻過防止装置は、ねじ形リミットスイッチによるものと比べて復帰距離が短い。
3:直働式の巻過防止装置は、直働式以外の方式に比べて停止精度が良い。
4:直働式の巻過防止装置に使われるリミットスイッチは、巻下げ過ぎの制限ができない。
5:直働式以外の方式の巻過防止装置は、ワイヤロープを交換した後、作動位置の再調整が必要である。
H22前期-問4
クレーンのブレーキに関し、次のうち誤っているものはどれか。
1:電動油圧押上機ブレーキは、ばねの力で制動を行い、油圧によって押上げ力を得て制動力を解除するもので、ドラム形電磁ブレーキに比べて制動するまでの時間が長い。
2:バンドブレーキは、走行や巻下げの停止用に使用されるほか、巻線形誘導電動機と組み合わせて巻下げの速度制御用としても使用される。
3:足踏み油圧式ディスクブレーキは、ディスクを電動機の軸端に取り付け、運転室に設けた足踏み油圧シリンダを操作することによって制動する。
4:ドラム形電磁ブレーキは、電磁石に電流を通じることによって制動力を解除するものである。
5:電動油圧式ディスクブレーキは、ディスクをばねの力でパッドを介して締め付けて制動し、制動力の解除を電動油圧により行う。
H22前期-問5
クレーンの種類・形式又は用途に関し、次のうち誤っているものはどれか。
1:クラブトロリ式天井クレーンは、トロリフレーム上に巻上装置と横行装置を備え2本のレール上を自走するトロリを有するクレーンで、工場における機械や材料の運搬等に使用される。
2:スタッカークレーンは、直立したガイドフレームに沿って上下するフォーク等を持つクレーンである。
3:塔形ジブクレーンは、塔状の構造物の上部に起伏するジブとクライミング装置を設けたクレーンで、主に建設工事に使用される。
4:壁クレーンは、建家の壁や柱に取り付けられたクレーンで、水平ジブに沿ってトロリが移動するものが多い。
5:コンテナクレーンは、ふ頭等においてコンテナをスプレッダでつり上げて、陸揚げ、積込みを行うクレーンである。
H22前期-問6
クレーンの給油、点検又は保守に関し、次のうち誤っているものはどれか。
1:ワイヤロープの径を測定する場合は、フックシーブの通過ひん度が高い部分を避け、エコライザシーブの下方1m程度の位置で測定する。
2:減速機箱に収めた歯車への給油は油浴式が用いられるが、油浴式のように油が循環する方式の場合は、油量、変質等について定期的に点検する。
3:点検時は、工具類の落下防止と関係者以外の者のクレーン下への立入禁止の措置を講じる。
4:ブレーキのピン周りには給油をし、ブレーキが円滑に作動するようにする。
5:車輪の踏面やレールの上面には、油を付着させないようにする。
H22前期-問7
クレーンのトロリ又は作動装置に関し、次のうち誤っているものはどれか。
1:巻上装置に主巻と補巻を設ける場合、一般に主巻の巻上げ速度は、補巻より遅い。
2:走行装置は、クレーン全体を移動させる装置で、駆動の方法として二電動機式のものが多い。
3:マントロリは、トロリに運転室が取り付けられた構造で、常時、荷とともに昇降するトロリである。
4:横行装置は、トロリを移動させる装置で、電動機により減速装置を経て横行車輪を駆動する。
5:ロープトロリは、つり具をつり下げた台車を、ガーダ上などに設置した巻上装置と横行装置によりロープを介して操作する構造である。
H22前期-問8
クレーンに関する用語について、次のうち誤っているものはどれか。
1:キャンバとは、あらかじめガーダに与える上向きのそり(曲がり)をいう。
2:天井クレーンのスパンとは、クラブトロリの移動する距離をいう。
3:ジブがその取付け端を中心にして上下に動く運動を起伏といい、橋形クレーンのカンチレバーが上下する運動も起伏という。
4:ジブクレーンにおいて、旋回中心を軸としてジブが回る運動を旋回という。
5:クレーンの作業範囲とは、クレーンの各種運動を組み合わせてつり荷を移動できる範囲をいう。
H22前期-問9
クレーンの構造部分に関し、次のうち誤っているものはどれか。
1:ガーダは、基本的には主けた、補助けた、水平部材及び筋かい材により構成される。
2:プレートガーダは、鋼板をI形状に組み立てた構造で、補助けたを設けないこともある。
3:ボックスガーダは、その断面のみでは水平力を十分に支えることができないため、補助けたと組み合わせて用いられる。
4:橋形クレーンの脚には、剛脚と揺脚があり、ボックス構造やパイプトラス構造のものが用いられる。
5:サドルは、ガーダを支え、走行のための車輪を備えた構造物で、溝形鋼や鋼板を接合したボックス構造である。
H22前期-問10
クレーンの運転時の注意事項として、誤っているものは次のうちどれか。
1:安全装置は、故障することもあるので、安全装置に頼りきった運転をしない。
2:無線操作式クレーンの運転では、運転者、玉掛け作業者等に機上操作か無線操作か一目でわかるように、運転操作方式を表示する装置をクレーン本体の目立つ位置に取り付ける。
3:荷をつったままの状態で待機する場合は、作業通路や作業場の上を避けた位置にクレーンを止める。
4:天井クレーンを運転する場合、荷振れの防止のため、つり荷が重いほどゆっくり加速・減速をする。
5:荷振れによるつり荷の落下等を防ぐため、地切りから走行の定格速度に達した後、しばらくはインチング運転をくり返して行う。
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