クレーンの機械要素に関する記述として、適切なものは次のうちどれか。
1:フランジ形たわみ軸継手は、流体を利用したたわみ軸継手で、二つの軸のずれや傾きの影響を緩和するために用いられる。
2:はすば歯車は、歯が軸につる巻状に斜めに切られており、平歯車より減速比を大きくできるが、動力の伝達にむらが多い。
3:ローラチェーン軸継手は、たわみ軸継手の一種で、2列のローラチェーンと2個のスプロケットから成り、ピンの抜き差しで両軸の連結及び分離が簡単にできる。
4:リーマボルトは、ボルト径が穴径よりわずかに小さく、取付け精度は良いが、横方向にせん断力を受けるため、構造部材の継手に用いることはできない。
5:歯車形軸継手は、外筒の内歯車と内筒の外歯車がかみ合う構造で、外歯車にはクラウニングが施してあるため、二つの軸のずれや傾きがあると円滑に動力を伝えることができない。
★みんなの正解率64.3%
答:3
覚えよう!
- フランジ形たわみ軸継手は、ゴムなどで作った環を利用したたわみ軸継手で、二つの軸のずれや傾きの影響を緩和するために用いられる。
- はすば歯車は、歯が軸につる巻状に斜めに切られており、平歯車より減速比を大きくでき、動力の伝達にむらが少ない。
- ローラチェーン軸継手は、たわみ軸継手の一種で、2列のローラチェーンと2個のスプロケットから成り、ピンの抜き差しで両軸の連結及び分離が簡単にできる。
- リーマボルトは、ボルト径が穴径よりわずかに大きい。軽く打ち込んで締め付けるので取付け精度が良く、横方向の力はボルトにせん断力として作用する。このため、機械部品の位置決めや構造部材の継手などに用いられる。
- 歯車形軸継手は、外筒の内歯車と内筒の外歯車がかみ合う構造で、外歯車にはクラウニングが施してあるため、二つの軸のずれや傾きがあっても円滑に動力を伝えることができる。
ポイント
フランジ形たわみ軸継手:ゴムなどの弾力性素材ではなく「流体」とする誤りが出やすい。
はすば歯車:平歯車との比較では、減速比⇒大きくできる、動力伝達⇒むらが少ない特徴を持ちますが、動力伝達のむらが「大きい」とする誤り多数。
リーマボルト:ボルト径 > 穴径であること、強度が大きい(せん断力に強い)ことを覚えていればだいたい正誤はわかります。
歯車形軸継手:軸のずれや傾きに対して、円滑に動力を伝えることが「できない」とする誤りが出やすい。