次のイ、ロ、ハの記述のうち、冷凍能力の算定基準について冷凍保安規則上正しいものはどれか。
イ.蒸発器の冷媒ガスに接する側の表面積の数値は、回転ピストン型圧縮機を使用する冷媒設備の1日の冷凍能力の算定に必要な数値の一つである。
ロ.発生器を加熱する1時間の入熱量の数値は、吸収式冷凍設備の1日の冷凍能力の算定に必要な数値の一つである。
ハ.圧縮機の原動機の定格出力の数値は、遠心式圧縮機を使用する冷凍設備の1日の冷凍能力の算定に必要な数値の一つである。
1:イ
2:ハ
3:イ、ロ
4:ロ、ハ
5:イ、ロ、ハ
答:4
イ.誤り。冷規第5条第一号から三号に掲げる製造設備(遠心式圧縮機を使用する製造設備、吸収式冷凍設備、自然環流式冷凍設備及び自然循環式冷凍設備)以外の製造設備にあっては、次の算式によるものをもって1日の冷凍能力とする。
R=V÷C
R 1日の冷凍能力(単位 トン)の数値
V 圧縮機の標準回転速度における1時間のピストン押しのけ量(単位 立方メートル)の数値
C 冷媒ガスの種類に応じて定められた数値
自然環流式冷凍設備及び自然循環式冷凍設備にあっては、次の算式によるものをもって1日の冷凍能力とする。
R=QA
R 1日の冷凍能力(単位 トン)の数値
Q 冷媒ガスの種類に応じて、それぞれ次の表の該当欄に掲げる数値
A 蒸発部又は蒸発器の冷媒ガスに接する側の表面積(単位 平方メートル)の数値
よって、蒸発器の冷媒ガスに接する側の表面積の数値は、回転ピストン型圧縮機を使用する冷媒設備ではなく、自然環流式冷凍設備及び自然循環式冷凍設備の1日の冷凍能力の算定に必要な数値の一つである。
【冷凍保安規則 第五条】
ロ.正しい。吸収式冷凍設備にあっては、発生器を加熱する1時間の入熱量27,800キロジュールをもって1日の冷凍能力1トンとする。
よって、発生器を加熱する1時間の入熱量の数値は、吸収式冷凍設備の1日の冷凍能力の算定に必要な数値の一つである。
【冷凍保安規則 第五条】
ハ.正しい。遠心式圧縮機を使用する製造設備にあっては、当該圧縮機の原動機の定格出力1.2キロワットをもって1日の冷凍能力1トンとする。
よって、圧縮機の原動機の定格出力の数値は、遠心式圧縮機を使用する冷凍設備の1日の冷凍能力の算定に必要な数値の一つである。
【冷凍保安規則 第五条】