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労働生理
H19後期-問21
心臓の働きと血液の循環に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1:心筋は不随意筋であるが、横紋筋である。
2:体循環とは、左心室から大動脈に入り、静脈血となって右心房に戻ってくる血液の循環をいう。
3:肺を除く各組織の毛細血管を通過する血液の流れは、体循環の一部である。
4:肺循環とは、右心室から肺動脈を経て肺の毛細血管に入り、肺静脈を通って左心房に戻る血液の循環をいう。
5:大動脈及び肺動脈を流れる血液は、酸素に富む動脈血である。
H19後期-問22
呼吸に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1:呼吸運動は、主として呼吸筋と横隔膜の協調運動によって行われる。
2:胸郭内容積が増すと、その内圧が高くなるため、肺はその弾性により収縮する。
3:肉体労働で呼吸が激しくなるのは、血液中の二酸化炭素が増加して呼吸中枢が刺激されるためである。
4:呼吸には、肺で行われる外呼吸と、組織細胞とそれをとりまく毛細血管中の血液との間で行われる内呼吸がある。
5:肺活量が多い人は、肺でのガス交換面積が広く、一般に激しい肉体労働をするのに有利である。
H19後期-問23
血液に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1:血漿中には、アルブミン、グロブリンなどの蛋白質が含まれている。
2:白血球のうちリンパ球は、免疫反応に関与している。
3:血小板は、血液が血管外に出るとすぐに破れて血液凝固作用を促進する。
4:ある人の血漿中のフィブリン(線維素)と別の人の血清中のフィブリノーゲン(線維素原)との間で生じる反応を血液の凝集という。
5:血液の容積に対する赤血球の相対的容積をヘマトクリットという。
H19後期-問24
感覚又は感覚器に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
1:皮膚における感覚点の中では、温覚点が最も密度が大きい。
2:網膜の錐状体は明暗を感じ、杆状体は色を感じる。
3:網膜は、暗所には短時間で順応するが、明るい光に順応するには30分から1時間を要する。
4:中耳には前庭、半規管があり、平衡感覚に関与している。
5:騒音ばく露によって生じる聴力低下は、4000Hz付近から始まり、この聴力低下の型をC5dipという。
H19後期-問25
肝臓の機能として、誤っているものは次のうちどれか。
1:余分なアミノ酸を分解して尿素にする。
2:脂肪酸を分解したり、コレステロールを合成する。
3:酸性の消化液である胆汁を分泌し、蛋白質を分解する。
4:血液中の有害物質を分解したり、無害の物質に変える。
5:門脈血に含まれるブドウ糖をグリコーゲンに変えて蓄え、血液中のブドウ糖が不足すると、グリコーゲンをブドウ糖に分解して血液中に送り出す。
H19後期-問26
神経系に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1:中枢神経系は、脳と脊髄から成る。
2:脳は、大脳、脳幹及び小脳から成る。
3:大脳の内側の髄質は灰白質であり、感覚、運動、思考等の作用を支配する中枢としての働きを行う。
4:小脳が侵されると運動中枢が働かなくなり、運動失調が起こる。
5:延髄には、生命の維持に欠かせない呼吸中枢などがある。
H19後期-問27
BMIは肥満度の評価に用いられる指標で、身長と体重から算出されるが、身長170cm、体重72kgの人のBMIに最も近い値は次のうちどれか。
1:21
2:23
3:25
4:27
5:30
H19後期-問28
ストレスに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1:ストレスは、外部からの刺激(ストレッサー)に対し、心身ともに順応しようとする反応である。
2:典型的なストレス反応として、副腎皮質ホルモンの分泌の著しい減少がある。
3:昇進や昇格がストレスの原因となることがある。
4:ストレスにより、発汗、手足の震えなど自律神経系の障害が生じることがある。
5:ストレスにより、高血圧症、狭心症、十二指腸潰瘍などの疾患が発生することがある。
H19後期-問29
代謝に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1:栄養素は体内に吸収され、さまざまな過程を経て排泄されるが、この過程を代謝という。
2:基礎代謝とは、心拍、呼吸、体温保持など生命維持に不可欠な最小限の活動に必要な代謝をいう。
3:同性、同年齢の場合、基礎代謝量は体表面積にほぼ比例する。
4:エネルギー代謝率とは、体内で、一定時間中に消費された酸素と排出された二酸化炭素との容積比である。
5:エネルギー代謝率は、動的筋作業の強度をうまく表す指標として有用である。
H19後期-問30
体温調節に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1:身体が低温にさらされ、体温が正常以下になると、皮膚の血管は拡張して血流量を増し、皮膚温を上昇させる。
2:体温調節にみられるように、外部環境などが変化しても身体内部の状態を一定に保つ仕組みを恒常性(ホメオスタシス)という。
3:体温調節中枢は、視床下部にある。
4:発汗には、体熱を放散する役割を果たす温熱性発汗と精神的緊張や感動による精神性発汗とがあり、労働時には一般にこの両方が現れる。
5:発汗のない状態でも皮膚及び呼吸器から1日約850gの水の蒸発があり、これを不感蒸泄という。
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