ボイラー水中の不純物による障害に関し、次のうち誤っているものはどれか。
1:酸素、二酸化炭素などの溶存気体は、鋼材の腐食の原因となる。
2:全蒸発残留物は、ボイラー内で蒸発によって濃縮し、スケールやスラッジとなり腐食や伝熱管の過熱の原因となる。
3:スラッジは、ボイラー水中の溶解性蒸発残留物から生成する軟質沈殿物であり、ドラム底部などに沈積する。
4:懸濁物には、りん酸カルシウムなどの不溶物質、微細なじんあい、エマルジョン化された鉱物油などがあり、キャリオーバの原因となる。
5:スケールの熱伝導率は、軟鋼に比較して著しく高く、一般に軟鋼の20~100倍程度であり、グルービングの原因となる。
答:5
1:正しい。酸素、二酸化炭素などの溶存気体は、鋼材の腐食の原因となる。
2:正しい。全蒸発残留物は、ボイラー内で蒸発によって濃縮し、スケールやスラッジとなり腐食や伝熱管の過熱の原因となる。
3:正しい。スラッジは、ボイラー水中の溶解性蒸発残留物から生成する軟質沈殿物であり、ドラム底部などに沈積する。
4:正しい。懸濁物には、りん酸カルシウムなどの不溶物質、微細なじんあい、エマルジョン化された鉱物油などがあり、キャリオーバの原因となる。
5:誤り。スケールの熱伝導率は、軟鋼に比較して著しく低く、一般に軟鋼の1/20~1/100程度である。