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ボイラーの構造(問1~問10)
R4後期-問1
熱及び蒸気に関し、次のうち誤っているものはどれか。
1:蒸発潜熱は、飽和水から飽和蒸気になるために費やされる熱量である。
2:圧力1MPa、温度180℃の乾き飽和蒸気を加熱して圧力1MPa、温度210℃の過熱蒸気にしたとき、この蒸気の過熱度は16.7%である。
3:放射伝熱によって伝わる熱量は、高温物体の絶対温度の四乗と低温物体の絶対温度の四乗との差に比例する。
4:放射伝熱は、物体が保有する内部エネルギーの一部を電磁波の形で放出し、それが他の物体面に当たり吸収される熱移動である。
5:熱と仕事は共にエネルギーの形態で、熱量3.6MJは、電気的仕事量1kWhに相当する。
R4後期-問2
ボイラーに使用する金属材料に関するAからDまでの記述で、正しいもののみを全て挙げた組合せは、次のうちどれか。
A 鋳鋼は、大口径や高圧用の弁箱、その他形状が複雑なため機械加工が困難で鋳鉄では強度が不足する部品に使用される。
B 高炭素鋼は、硬化し、割れが発生しやすいので、ボイラーには主として炭素量0.5~0.8%程度の軟鋼が使用される。
C 銅合金には、銅と亜鉛の合金の黄銅及び銅とすずの合金の青銅があるが、黄銅の方が鋳造しやすく、バルブ、コックなどに使用される。
D 合金鋼は、引張強さ、クリープ強さ、耐食性などを改善するために炭素鋼に適量のクロム、ニッケル、モリブデンなどを添加したもので、ボイラーに使用される合金鋼にはクロムモリブデン鋼などがある。
1:A、B、C
2:A、C、D
3:A、D
4:B、C
5:C、D
R4後期-問3
炉筒煙管ボイラーに関し、次のうち適切でないものはどれか。
1:戻り燃焼方式では、燃焼ガスが、炉筒前部から炉筒後部へ流れ、そして炉筒後部で反転して前方に戻る一連の流れを2パスと数える。
2:他の丸ボイラーに比べ、構造が複雑で内部は狭く、掃除や検査が困難なため、良質の水を供給することが必要である。
3:ウェットバック式には、燃焼ガスが炉筒の内面に沿って前方に戻る方式のものがある。
4:エコノマイザや空気予熱器を設けることは構造上可能であるが、ボイラー効率は80%までである。
5:全ての組立てを製造工場で行い、完成状態で運搬できるパッケージ形式にしたものが多い。
R4後期-問4
貫流ボイラーに関し、次のうち誤っているものはどれか。
1:一連の長い管系で構成され、給水ポンプによって一端から押し込まれた水が順次、予熱、蒸発、過熱され、他端から過熱蒸気となって取り出される型式のものがある。
2:負荷変動により大きな圧力変動を生じやすいので、給水量や燃料量に対して応答の速い自動制御を必要とする。
3:超臨界圧ボイラーでは、ボイラー水が水の状態から加熱され、沸騰状態を経て連続的に高温高圧蒸気の状態になる。
4:水管を、垂直以外にも水平や斜めに配置することができる。
5:給水量と燃料量の比が変化すると、ボイラー出口の蒸気温度が激しく変化する。
R4後期-問5
鋳鉄製ボイラーに関するAからDまでの記述で、正しいもののみを全て挙げた組合せは、次のうちどれか。
A 鋼製ボイラーに比べ、強度は弱いが腐食に強く、熱による不同膨張にも強い。
B 燃焼室の底面は、ほとんどがドライボトム式の構造になっている。
C 蒸気暖房用ボイラーでは、低水位事故を防止するために、ハートフォード式連結法が用いられる。
D 側二重柱構造のセクションでは、ボイラー水の循環において、燃焼室側の側柱が上昇管、外側の側柱が下降管の役割を果たしている。
1:A、B
2:A、C、D
3:B、C
4:B、C、D
5:C、D
R4後期-問6
空気予熱器及びエコノマイザに関し、次のうち誤っているものはどれか。
1:空気予熱器を設置することにより燃焼効率は増大するが、NOxの発生が増加する傾向にある。
2:空気予熱器の設置による通風抵抗の増加は、エコノマイザの設置による通風抵抗の増加より大きい。
3:高効率化や燃焼改善のためエコノマイザと空気予熱器を併用する場合は、一般にボイラー、エコノマイザ、空気予熱器の順に配置する。
4:ヒートパイプ式空気予熱器は、金属製の管の中にアンモニア、水などの熱媒体を減圧して封入し、高温側で熱媒体を蒸発させ、低温側で熱媒体蒸気を凝縮させて、熱の移動を行わせるものである。
5:熱交換式空気予熱器は、再生式空気予熱器に比べ、空気側とガス側との間に漏れが多いが、コンパクトな形状にすることができる。
R4後期-問7
ボイラーに使用する計測器に関し、次のうち誤っているものはどれか。
1:ブルドン管圧力計は、ブルドン管に圧力が加わると管の円弧が広がり、歯付扇形片が動いて小歯車を回転させ、その軸に取り付けた指針が大気圧との差圧を示す。
2:面積式流量計は、ケーシング内でだ円形歯車を2個組み合わせ、これを流体の流れによって回転させると、歯車とケーシング壁との間の空間部分の量だけ流体が流れ、流量が歯車の回転数に比例することを利用している。
3:差圧式流量計は、流体が流れている管の中にベンチュリ管又はオリフィスなどの絞り機構を挿入すると、流量がその入口と出口の差圧の平方根に比例することを利用している。
4:丸形ガラス水面計は、主として最高使用圧力1MPa以下の丸ボイラーなどに用いられる。
5:二色水面計は、光線の屈折率の差を利用した水面測定装置である。
R4後期-問8
給水系統装置に関し、次のうち誤っているものはどれか。
1:給水ポンプ過熱防止装置は、ポンプ吐出量を絞り過ぎた場合に、過熱防止弁などにより吐き出ししようとする水の一部を吸込み側に戻す装置である。
2:渦巻ポンプは、円周流ポンプとも呼ばれているもので、小さい動力で高い揚程が得られ、小容量の蒸気ボイラーの給水に用いられる。
3:遠心ポンプは、湾曲した多数の羽根を有する羽根車をケーシング内で回転させ、遠心作用によって水に圧力及び速度エネルギーを与えるものである。
4:給水弁にはアングル弁又は玉形弁が、給水逆止め弁にはリフト式、スイング式などの逆止め弁が用いられる。
5:給水弁と給水逆止め弁をボイラーに取り付ける場合は、給水弁をボイラーに近い側に、給水逆止め弁を給水ポンプに近い側に、それぞれ取り付ける。
R4後期-問9
燃焼安全装置の主安全制御器の構成の一例を示す次の図において、[ ]内に入れるAからCまでの語句の組合せとして、正しいものは1~5のうちどれか。
1:A=フレームリレー B=出力リレー C=シーケンスタイマ
2:A=フレームリレー B=シーケンスタイマ C=出力リレー
3:A=出力リレー B=シーケンスタイマ C=フレームリレー
4:A=出力リレー B=フレームリレー C=シーケンスタイマ
5:A=シーケンスタイマ B=出力リレー C=フレームリレー
R4後期-問10
ボイラーの自動制御に関し、次のうち誤っているものはどれか。
1:フィードフォワード制御は、あらかじめ定められた順序に従って、制御の各段階を、順次、進めていく制御である。
2:フィードバック制御は、出力側の信号を入力側に戻すことによって、制御量の値を目標値と比較し、それらを一致させるように訂正動作を行う制御である。
3:ハイ・ロー・オフ動作は、操作量が三つの値のいずれかをとる3位置動作で、その三つの位置の一つをゼロとするものである。
4:比例動作は、制御偏差の大きさに比例して操作量を増減させるように働く動作で、P動作ともいう。
5:微分動作は、制御偏差が変化する速度に比例して操作量を増減させるように働く動作で、D動作ともいう。
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