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燃料及び燃焼(問21~問30)
R4前期-問21
燃料の分析及び性質に関し、次のうち適切でないものはどれか。
1:燃料を完全燃焼させたときに発生する熱量を発熱量といい、その単位は、一般に気体燃料ではMJ/kgで表す。
2:発火温度は、燃料が加熱されて酸化反応によって発生する熱量と、外気に放散する熱量とのバランスによって決まる。
3:燃料成分の水素が燃焼して生成される水は、蒸気となり、発熱量の一部が蒸発潜熱として消費される。
4:高発熱量は、水の蒸発潜熱を含めた発熱量で、総発熱量ともいう。
5:発熱量の測定は、固体燃料及び液体燃料の場合には断熱熱量計を用い、気体燃料の場合はユンカース式熱量計を用いる。
R4前期-問22
液体燃料に関するAからDまでの記述で、正しいもののみを全て挙げた組合せは、次のうちどれか。
A 重油の密度は、その温度条件を付して、t℃における密度を「密度(t℃)」と表す。
B 重油は、密度が大きいものほど燃焼性は悪いが、単位質量当たりの発熱量は大きい。
C 燃料中の炭素・水素の質量比(C/H比)は、燃焼性を示す指標の一つで、この値が大きい重油ほど、すすを生じやすい。
D 重油の実際の引火点は100℃前後で、発火温度は250~400℃程度である。
1:A、C
2:A、C、D
3:B、C、D
4:B、D
5:C、D
R4前期-問23
重油の添加剤に関し、次のうち誤っているものはどれか。
1:燃焼促進剤は、触媒作用によって燃焼を促進し、ばいじんの発生を抑制する。
2:流動点降下剤は、油の流動点を降下させ、低温における流動性を確保する。
3:水分分離剤は、油中にエマルジョン状に存在する水分を凝集し、沈降分離する。
4:低温腐食防止剤は、燃焼ガス中のSO3を非腐食性物質に変え、腐食を防止する。
5:高温腐食防止剤は、重油灰中のバナジウムと化合物を作り、灰の融点を降下させて、水管などへの付着を抑制し、腐食を防止する。
R4前期-問24
ボイラー用気体燃料に関し、次のうち誤っているものはどれか。
ただし、文中のガスの発熱量は、標準状態(0℃、101.325kPa)における発熱量とする。
1:天然ガスのうち乾性ガスは、可燃性成分のほとんどがブタンで、その発熱量は湿性ガスより小さい。
2:ガス火炎は、油火炎に比べて輝度が低く、燃焼室での輝炎による放射伝熱量が少ないが、管群部での対流伝熱量が多い。
3:オフガスは、石油化学・石油精製工場における石油類の分解によって発生するガスで、水素を多く含み、その発熱量は高炉ガスより大きい。
4:LNGは、天然ガスを脱硫・脱炭酸プロセスで精製した後、-162℃に冷却し、液化したものである。
5:LPGは、硫黄分がほとんどなく、かつ、空気より重く、その発熱量は天然ガスより大きい。
R4前期-問25
ボイラーにおける重油の燃焼に関し、次のうち誤っているものはどれか。
1:粘度の高い重油は、加熱により粘度を下げて、噴霧による油の微粒化を容易にする。
2:バーナで噴霧された油滴は、送入された空気と混合し、バーナタイルなどの放射熱により加熱されて徐々に気化し、温度が上昇して火炎を形成する。
3:バーナで油を良好に霧化するには、B重油で50~60℃、C重油で80~105℃程度の油温に加熱する。
4:重油の加熱温度が低すぎると、バーナ管内で油の流動が悪くなり、ベーパロックを起こす。
5:燃焼用空気量が多い場合は、炎は短く輝白色で、炉内は明るい。
R4前期-問26
流動層燃焼に関し、次のうち誤っているものはどれか。
1:バブリング方式は、石炭などの燃料と砂、石灰石などを多孔板上に供給し、その下から加圧された空気を吹き上げて、流動化した状態で燃料を燃焼させるものである。
2:微粉炭だきに比べて石炭粒径が大きく、粉砕動力を軽減できる。
3:層内に石灰石を送入することにより、炉内脱硫ができる。
4:燃焼温度が1500℃前後に制御されるため、NOxの発生が少ない。
5:循環流動方式は、バブリング方式よりも吹上げの空気流速が速く、固体粒子は燃焼室外まで運ばれた後、捕集され再び燃焼室下部へ戻される。
R4前期-問27
蒸気噴霧式油バーナの構成を示す次の図において、[ ]内に入れるA~Cの語句の組合せとして、正しいものは1~5のうちどれか。
1:A=エアレジスタ B=アトマイザ C=バーナチップ
2:A=エアレジスタ B=アトマイザ C=スタビライザ
3:A=エアレジスタ B=スタビライザ C=アトマイザ
4:A=スタビライザ B=アトマイザ C=バーナチップ
5:A=スタビライザ B=エアレジスタ C=アトマイザ
R4前期-問28
ファンに関し、次のうち誤っているものはどれか。
1:ボイラーの通風に用いるファンは、比較的風圧が低くても、送風量が大きいことが必要であり、さらに、誘引ファンは、摩耗や腐食に強いことが必要である。
2:多翼形ファンは、羽根車の外周近くに短く幅長で前向きの羽根を多数設けたもので、効率が低い。
3:多翼形ファンは、小形、軽量、安価であるが、高温、高圧、高速の送風には適さない。
4:後向き形ファンは、羽根車の主板及び側板の間に8~24枚の後向きの羽根を設けたもので、効率が良く、大容量の送風に適する。
5:ラジアル形ファンは、中央の回転軸から放射状に6~12枚の平面状の羽根を取り付けたもので、効率は良いが、摩耗や腐食に弱い。
R4前期-問29
ボイラーの燃料の燃焼により発生する大気汚染物質に関し、次のうち誤っているものはどれか。
1:排ガス中のSOxは、大部分がSO3である。
2:排ガス中のNOxは、大部分がNOである。
3:燃焼により発生するNOxには、サーマルNOxとフューエルNOxがある。
4:フューエルNOxは、燃料中の窒素化合物が酸化されて生じる。
5:ダストは、灰分が主体で、これに若干の未燃分が含まれたものである。
R4前期-問30
重油燃焼ボイラーの低温腐食などに関し、次のうち誤っているものはどれか。
1:炭素鋼及びオーステナイト系ステンレス鋼は、濃硫酸には激しく侵され腐食する。
2:低空気比燃焼は、SO2からSO3への転換を抑制して燃焼ガスの露点を下げるので、低温腐食の抑制に効果がある。
3:エコノマイザの低温腐食防止対策として、給水加熱器の使用などにより給水温度を高める方法がある。
4:空気予熱器の低温腐食防止対策として、蒸気式空気予熱器を併用して、入口空気温度を上昇させる方法がある。
5:空気予熱器の低温腐食防止対策として、空気予熱器で予熱される空気の一部をバイパスさせて、出口ガス温度を上昇させる方法がある。
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