ボイラーの清缶剤に関し、次のうち誤っているものはどれか。
なお、Lはリットルである。
1:亜硫酸ナトリウムを用いて、溶存酸素1mg/Lを除去するには、計算上は7.88mg/Lを要するが、完全に反応させるためにはこれより多く用いる。
2:亜硫酸ナトリウムを用いた高圧のボイラー水の溶存酸素の除去では、過剰に投入されて残存量が多い場合には、無水亜硫酸(二酸化硫黄)や硫化水素を生成するおそれがある。
3:ヒドラジンは、ボイラーの溶解性蒸発残留物濃度を上昇させない利点があるため、高圧のボイラーに使用される。
4:ヒドラジンを用いて溶存酸素1mg/Lを除去するには、計算上は1mg/Lを要するが、完全に反応させるためにはこれより多く用いる。
5:過剰に投入されたヒドラジンは、アンモニアと二酸化炭素に分解するが、アンモニアが復水中に多量に含まれると銅系金属を腐食させる。
答:5
1:正しい。亜硫酸ナトリウムを用いて、溶存酸素1mg/Lを除去するには、計算上は7.88mg/Lを要するが、完全に反応させるためにはこれより多く用いる。
2:正しい。亜硫酸ナトリウムを用いた高圧のボイラー水の溶存酸素の除去では、過剰に投入されて残存量が多い場合には、無水亜硫酸(二酸化硫黄)や硫化水素を生成するおそれがある。
3:正しい。ヒドラジンは、ボイラーの溶解性蒸発残留物濃度を上昇させない利点があるため、高圧のボイラーに使用される。
4:正しい。ヒドラジンを用いて溶存酸素1mg/Lを除去するには、計算上は1mg/Lを要するが、完全に反応させるためにはこれより多く用いる。
5:誤り。過剰に投入されたヒドラジンは、アンモニアと窒素に分解されるが、アンモニアが復水中に多量に含まれると銅系金属を腐食させる。
- Back: H30前期-A-問18
- Next: H30前期-A-問20