ボイラー水中の不純物に関し、次のうち誤っているものはどれか。
1:スラッジは、主としてカルシウム、マグネシウムの炭酸水素塩が80~100℃程度に加熱され、分解することにより生じる。
2:スケールは、給水中の溶解性蒸発残留物が、ボイラー内で濃縮され飽和状態となって析出し、伝熱面に付着したものである。
3:ボイラー水のブローが適切に行われないときは、スラッジが水循環の緩慢な箇所にたまり、腐食、過熱などの原因となる。
4:スケールの熱伝導率は、軟鋼の1/20~1/100程度であり、伝熱面にスケールが付着すると、ボイラー水による伝熱面の冷却が不十分となり、伝熱面の温度が上昇する。
5:硫酸塩類やけい酸塩類のスケールは、伝熱面において熱分解して軟質沈殿物になるが、次第に固まり、腐食、過熱などの原因になる。
答:5
1:正しい。スラッジは、主としてカルシウム、マグネシウムの炭酸水素塩が80~100℃程度に加熱され、分解することにより生じる。
2:正しい。スケールは、給水中の溶解性蒸発残留物が、ボイラー内で濃縮され飽和状態となって析出し、伝熱面に付着したものである。
3:正しい。ボイラー水のブローが適切に行われないときは、スラッジが水循環の緩慢な箇所にたまり、腐食、過熱などの原因となる。
4:正しい。スケールの熱伝導率は、軟鋼の1/20~1/100程度であり、伝熱面にスケールが付着すると、ボイラー水による伝熱面の冷却が不十分となり、伝熱面の温度が上昇する。
5:誤り。硫酸塩類やけい酸塩類のスケールは、ボイラー内で次第に濃縮され飽和状態となって析出し、伝熱面に付着して過熱や熱効率の低下の原因になる。
- Back: H23後期-A-問16
- Next: H23後期-A-問18