Home > 平成23年度第2回試験(平成24年3月実施)問題と解答・解説 > 実務上の知識及び能力

スポンサーリンク

実務上の知識及び能力

H23-2-24

点呼の実施に関する次の記述のうち、適切なものには解答用紙の「適」の欄に、適切でないものには解答用紙の「否」の欄にマークしなさい。

1:乗務前の点呼において、運転者に対し、疲労等により安全な運転をすることができないかどうかの報告を求めたところ「体調に問題はなく、運転に支障はない。」との報告を受けたが、運転者の動作等がいつもと違うように感じられたので、運行管理者は、当該運転者の声、動作、顔色等をさらに注意深く観察するなどして確認したところ、運転に支障がない状態であることが確認できたので乗務させた。

2:乗務後の点呼において、当該乗務に係る事業用自動車、道路及び運行の状況について報告を求めたところ、運転者から「特に問題はなかった。」との報告を受けた。運転者の酒気帯びの有無については、乗務前の点呼において、酒気帯び状態でないことを目視等及びアルコール検知器で確認しているが、乗務後の点呼においても同様に、運行管理者はその有無について確認をした。

3:乗務後の点呼において、最大積載量が10トンの普通自動車である事業用貨物自動車に乗務した運転者から、「当該事業用自動車に備え付けられている運行記録計が故障しており、当該運行記録計による記録ができない。」との報告を受けた。運行管理者は、直ちに運行記録計の修理を依頼したが、翌日の運行に間に合わないので後日修理することにした。翌日、運行管理者は乗務前の点呼において、当該事業用自動車に乗務する運転者に対し、乗務する事業用自動車の運行記録計が故障しているので、運行時間、休憩時間等を所定の乗務等の記録に確実に記入するよう指示し、乗務させた。

4:3日間にわたる運行を計画し、所属営業所以外の場所において乗務を開始し、終了する2日目の運行は、乗務前及び乗務後の点呼のいずれも対面で行うことができないので電話により行うが、当該乗務の途中における点呼については、運送業務に専念させるため、連絡する必要性がある場合を除き、行わないことにしている。

解答と解説

H23-2-25

運行管理に関する次の記述のうち、適切なものには解答用紙の「適」の欄に、適切でないものには解答用紙の「否」の欄にマークしなさい。

1:運行管理者制度は、自動車運送事業者が選任した運行管理者に、運行の安全の確保に関する業務を行うために必要な権限を与え、その業務に対する責任を負わせることによって、自動車運送事業における安全対策が的確に実行される体制を確保するためのものである。

2:交通事故の発生の背後には、車両面、走行環境面、あるいは運行管理面などの問題が存在している可能性がある。したがって、交通事故の発生を未然に防止するための対策を講じていくためには、運転者の人的要因とともに、事故が発生した要因について様々な角度から情報を収集、分析する必要がある。また、事故の再発防止対策の検討においては、背後に潜在する危険要因を排除することが重要となる。

3:運行管理者は、過労運転による事故の防止を図るため、運転者ごとに乗務の実績を集計、分析し、運転者の疲労の度合い、個人の能力などに十分配慮して各運転者が適切に乗務できるように努める必要がある。

4:運行管理者は、貨物自動車運送事業法その他の法令に基づく運転者の遵守すべき事項に関する知識のほか、事業用自動車の運行の安全を確保するために必要な運転に関する技能及び知識について、運転者に対する適切な指導及び監督をしなければならないが、その実施については、個々の運転者の状況に応じて適切な時期に行えばよく、継続的、計画的に行う必要はない。

解答と解説

H23-2-26

乗務等の記録、運行指示書等に関する次の記述のうち、適切なものには解答用紙の「適」の欄に、適切でないものには解答用紙の「否」の欄にマークしなさい。

1:乗務等の記録は、乗務の開始及び終了した地点、走行距離、貨物の積載状況(車両総重量が8トン以上又は最大積載量が5トン以上の普通自動車である事業用自動車に乗務した場合に限る。)等を運転者ごとに記録することとされているが、乗務員の日常の乗務を運行管理者が把握し、過労となる乗務の防止や運行の適正化を図るために活用するものではなく、運転者に対する賃金の支払いや荷主への運賃請求に活用するためのものである。

2:運行指示書は、乗務前及び乗務後の点呼のいずれも対面で行うことができない乗務を含む運行を行う場合、運行の経路、主な経過地における発車及び到着の日時、運行に際して注意を要する箇所の位置等を記載し、運転者に対して適切な指示を行う等運行の安全を確保するために活用するものである。

3:事業用自動車に係る事故が発生した場合に一般貨物自動車運送事業者が記録しなければならないとされている事故の記録については、死傷者を生じた事故の再発防止に活用するため、加害事故又は被害事故にかかわらず記録しなければならないが、物損事故については記録する必要はない。

4:点呼の記録については、運転者からの報告事項、運転者に対する確認事項及び運行の安全に関する指示事項等を記録することによって、点呼の実施状況を把握し、点呼実施者の責任を明らかにするものであり、事故防止につながる資料ともなるものである。さらには、点呼実施者の引継ぎ資料になることから、要点を漏らさず的確に記録しておく必要がある。

解答と解説

H23-2-27

交通事故等の措置に関する次の記述のうち、適切なものには解答用紙の「適」の欄に、適切でないものには解答用紙の「否」の欄にマークしなさい。

1:事業用自動車の運転者が運転中、信号機のない交差点を通過しようと交差点に進入したところ、左方から進入してきた乗用車と出会い頭に接触事故を起こした。事故の被害を確認したところ、当方及び相手方の運転者にけがはなく、双方の自動車の損傷も軽微なものであった。相手方の運転者との話し合いの結果、事故はお互いの過失によるものであることから、自動車の修理費用についてはお互いが自己負担することとし、警察官には事故の報告をしないことにした。

2:事業用自動車の運転者が運転中、オートバイと接触事故を起こしオートバイが転倒して運転者が路上に投げ出された。オートバイの運転者が足を負傷し自力で動けなかったので、当該運転者の安全を確保するため歩道に移動させた。双方の事故車両については、事故現場となった道路は車両の往来が激しいため、当該道路における危険を防止する必要があると考え、道路脇の空き地に移動させ、警察官に事故について報告した。

3:事業用自動車の運転者が配送のため運転中、歩行者と接触して歩行者が負傷するという事故を起こした。運転者は救急車の出動を要請するとともに、警察官に事故の発生を報告した。救急車が到着して歩行者を病院に搬送した後に、運転者は報告の際、警察官から事故現場を離れないよう言われていたが、警察官の到着が遅れているようなので、急ぎの配送であり、その届け先が近くであることからすぐに戻れると思い配送を継続し、一時事故現場を離れた。配送終了後直ちに事故現場に戻り警察官の指示に従った。

4:昼間、事業用自動車の運転者が高速道路を走行中、アクセルを踏んでも速度が上がらず徐々にスピードが落ちてきて今にも停止しそうになったため、やむを得ず当該自動車が停車することができる幅のある路側帯に停車させ、昼間用の停止表示器材を当該自動車の後方に置いて、後続車両に駐車していることを知らせるとともに、非常電話で当該自動車の移動を依頼した。

解答と解説

H23-2-28

事業用自動車の運転者(以下「運転者」という。)の健康管理に関する次の記述のうち、適切なものには解答用紙の「適」の欄に、適切でないものには解答用紙の「否」の欄にマークしなさい。

1:運転者が睡眠時無呼吸症候群(以下「SAS」という。)を有する場合、居眠り運転等により重大事故を引き起こす可能性が大きくなる。このため、運転者に医師による問診を受けさせ、疑いのある運転者にSASのスクリーニング検査を行うことが望ましい。

2:運行管理者は、運転者の健康状態に起因する事業用自動車の事故を防止するため、運転者に対し、疾病が交通事故の要因となるおそれがあることを理解させ、事業者が行う医師による定期的な健康診断の結果に基づいて生活習慣の改善を図るなど適切な健康管理を行うことの重要性を理解させる必要がある。

3:常習的な飲酒運転の背景には、アルコール依存症という病気があるといわれているが、この病気は専門医による早期の治療をすることにより回復が可能とされており、一度回復すると飲酒しても再発することはないことから、アルコール依存症から回復した運転者に対しては、飲酒に関する指導を行う必要はない。

4:日頃から健康状態に不安のある運転者から、事業者が行う医師による定期的な健康診断の結果において「異常の所見がある。」との申告があった。運行管理者は今後も乗務させてよいか判断に迷ったので、事業者に対して、乗務の可否、乗務させる場合の配慮すべき事項等についての意見を、担当医師に求めるよう要請した。

解答と解説

H23-2-29

下図は、最大積載量9,000キログラム、車両総重量が18,500キログラムの貨物の運送の用に供する普通自動車である事業用自動車に備えられた運行記録計の記録を示したものであるが、下図に記録された当該自動車の運行を解析した次の記述のうち、正しいものをすべて選び、解答用紙の該当する欄にマークしなさい。ただし、ここで運行した一般道路及び高速自動車国道(以下「高速道路」という。)は道路標識等により最高速度が指定されていないものとする。

1:運行開始から運行終了までの走行距離は234キロメートルである。

2:一般道路の走行において、最高速度違反は見られない。

3:高速道路の走行において、最高速度違反が見られる。

4:「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」に定める連続運転時間の違反は見られない。

解答と解説

H23-2-30

荷主から貨物自動車運送事業者に対し、B地点で荷積みをし、C地点に10時30分に到着させるよう運送の依頼があった。これを受けて、運行管理者として運転者に対し当該運送の指示をするため、次に示す運行の計画を立てた。

<運転者に指示するための運行計画の条件>
・A営業所を出庫して9キロメートル離れたB地点まで平均時速30キロメートルで走行する。
・B地点において40分間の荷扱い
・B地点から68キロメートル離れたC地点まで、平均時速40キロメートルで走行し、C地点の到着時刻を10時30分とした。
・荷下ろし後、A営業所に帰庫するため、C地点を11時50分に出発し、D地点で運転者に60分の休憩をとらせることにする。
・D地点から42キロメートル離れたA営業所に帰庫する時刻を14時20分とした。
・C地点からD地点まで及びD地点からA営業所まで、それぞれ平均時速40キロメートルで走行する。

この場合において、
①A営業所を出庫する時刻
②C地点とD地点間の距離を、それぞれ解答用紙の該当する数字の欄にマークして解答しなさい。なお、解答の数値に十の位がない場合は、解答用紙の十位の「0」欄をマークしなさい。

解答と解説

スポンサーリンク

Home > 平成23年度第2回試験(平成24年3月実施)問題と解答・解説 > 実務上の知識及び能力

Page Top

© 2011-2018 過去問.com