Home > 実務上の知識及び能力 > H28-2-29

H28-2-29

運行管理者は、荷主からの運送依頼を受けて、次のとおり運行の計画を立てた。この計画を立てた運行管理者の判断に関する次の1~3の記述のうち、適切なものには解答用紙の「適」の欄に、適切でないものには解答用紙の「不適」の欄にマークしなさい。なお、解答にあたっては、<運行の計画>に記載されている事項以外は考慮しないものとする。

(荷主の依頼事項)
A地点から、重量が5,250キログラムの荷を10時30分までにB地点に運び、その後戻りの便にて、C地点から4,500キログラムの荷を18時までにA地点に運ぶ。

<運行の計画>
ア 乗車定員2名で最大積載量6,000キログラム、車両総重量10,950キログラムの中型貨物自動車を使用する。当該運行は、運転者1人乗務とする。

イ 当日の当該運転者の始業時刻は4時とし、乗務前点呼後4時30分に営業所を出庫して荷主先のA地点に向かう。A地点にて荷積み後B地点に向かうが、途中15分の休憩をはさみ、B地点には9時35分に到着する。荷下ろし後、休憩施設に向かい、当該施設において10時45分から11時45分まで休憩をとる。

ウ 11時45分に休憩施設を出発してC地点に向かい、荷積みを行う。その後、12時25分にC地点を出発し、一般道を20分走行した後、D料金所から高速自動車国道(法令による最低速度を定めない本線車道に該当しないもの。)に乗り、途中15分の休憩をはさみ、3時間30分運転した後E料金所にて高速道路を降りる。(D料金所とE料金所の間の距離は240キロメートル)その後、一般道を20分走行し、荷主先のA地点に16時50分に到着する。荷下ろし後、20分運転して営業所に17時40分に帰庫する。営業所において乗務後点呼を受け、18時10分に終業する。

1:D料金所からE料金所までの間の高速自動車国道の運転時間を、制限速度を考慮して3時間30分と設定したこと。

2:当該運転者は前日の終業時刻は19時00分であり、また、当該運転者の翌日の始業時刻を3時30分としても、前日及び当日の各々の勤務終了後の休息期間は「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」(以下「改善基準」という。)に違反していないと判断したこと。

3:当日の運行における連続運転時間の中断方法は改善基準に違反していないと判断したこと。

「適」=1、2 「不適」=3

1:正しい。D料金所からE料金所までの間の高速自動車国道の運転時間を、制限速度を考慮して3時間30分と設定したことは適切である。
・車両総重量8t以上又は最大積載量5t以上の貨物自動車の高速自動車国道での最高速度は80km/hである。
・D料金所からE料金所までの間の運転速度 120km÷1.75h=68.57km/h

2:正しい。当該運転者は前日の終業時刻は19時00分であり、また、当該運転者の翌日の始業時刻を3時30分としても、前日及び当日の各々の勤務終了後の休息期間は「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」(以下「改善基準」という。)に違反していないと判断したことは適切である。
・改善基準により、勤務終了後は継続8時間以上の休息期間を与えなければならない。
・前日勤務終了後の休息期間 19時00分~4時00分=9時間
・当日勤務終了後の休息期間 18時10分~3時30分=9時間20分

3:誤り。当日の運行における連続運転時間の中断方法は改善基準に違反していないと判断したことは適切ではない。
・改善基準により、運転開始後4時間以内または4時間経過直後に30分以上運転を中断しなければならない。ただし、運転開始後4時間以内に運転を中断する場合は、少なくとも1回につき10分以上とした上で分割することができる。
・C地点からA地点までの間の連続運転時間が、改善基準に違反している。

スポンサーリンク

Home > 実務上の知識及び能力 > H28-2-29

Page Top

© 2011-2023 過去問.com