Aさん(85歳、男性)は、介護予防通所介護(デイサービス)を利用し始めた。重度の加齢性難聴(presbycusis)がある。これまで補聴器を使った経験はない。コミュニケーション意欲は高く、介護福祉職とやり取りすることを好む。認知症(dementia)はない。
介護福祉職がAさんと日常のやり取りを始めるときの、コミュニケーション方法として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1:Aさんはイラストを多用したコミュニケーションノートを使う。
2:Aさんは挿耳型補聴器を1日じゅう使う。
3:Aさんも介護福祉職も五十音表の文字盤を使う。
4:Aさんは話し、介護福祉職は筆談と併せて発話も行う。
5:Aさんは携帯用会話補助装置を使い、介護福祉職は話す。
答:4
1:誤り。Aさんは発話がある程度できるものと考えられるため、イラストを多用したコミュニケーションノートを使うことが適切とはいえない。
2:誤り。Aさんは補聴器を使った経験はないため、挿耳型補聴器を1日じゅう使うことが適切とはいえない。
3:誤り。Aさんは発話がある程度できるものと考えられるため、五十音表の文字盤を使うことが適切とはいえない。
4:正しい。Aさんは話し、介護福祉職は筆談と併せて発話も行うことが、残存機能をできるだけ活かし、やり取りを楽しむ最も適切な方法である。
5:誤り。Aさんは発話がある程度できるものと考えられるため、携帯用会話補助装置を使うことが適切とはいえない。
※法改正
介護予防通所介護は、平成27度から平成29年度末までに、市区町村が実施する地域支援事業の「介護予防・日常生活支援総合事業」に移行される。