Home > 総合問題 > 第26回-問題111

第26回-問題111

総合問題1
[事例(問題109から問題111まで共通)]
Jさん(36歳、男性)は、6歳の時、大学病院で精神(発達)遅滞の判定を受け、療育手帳(重度)が交付された。
両親はJさんに必要以上の世話をし、衣服の着脱も介助していた。しかし、両親が高齢になり家庭でJさんの介護が困難になったため、1週間前にJさんは障害者支援施設に入所した。言葉によるコミュニケーションは簡単な単語の理解ができる程度であり、生活全般に指示や見守りが必要である。たばこの吸殻を食べてしまう行為がみられ、吸殻を探して施設の近所まで出歩くなどの行動もみられた。対人関係をうまく築けないようで、なれない人たちの中に入ると、上肢を噛むなどの自傷行為が現れることも分かってきた。

Jさんは、日中は空き缶つぶしなどの軽作業をしている。介護職が時間ごとに次の行動を支援すると、大きな混乱もなくできるようになり、施設での生活リズムが少しずつ身についてきた。そこで、介護職はJさんが他者と円滑な関係を作れるような支援を提案した。
この提案した内容として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1:出歩かないように、活動範囲は居室に限定する。

2:少人数のレクリエーションを行う。

3:多くの入所者と共同作業を行う。

4:自傷行為がみられた場合、向精神薬の服用を検討する。

5:複雑な作業課題を日中活動として行う。

答:2

1:誤り。出歩かないように、活動範囲は居室に限定することは、他者と円滑な関係を作れるような支援として適切とはいえない。

2:正しい。Jさんは対人関係をうまく築けないため、少人数のレクリエーションから始めることが適切である。

3:誤り。Jさんはなれない人たちの中に入ると自傷行為が現れることがあるため、多くの入所者と共同作業を行うことは適切でない。

4:誤り。向精神薬の服用を検討するのは医師であり、自傷行為をしないような支援を行うことが望ましい。

5:誤り。複雑な作業課題を日中活動として行うことは、他者と円滑な関係を作れるような支援として適切とはいえない。

スポンサーリンク

Home > 総合問題 > 第26回-問題111

Page Top

© 2011-2022 過去問.com