〔事例(問題118から問題120まで共通)〕
Lさん(78歳、男性)は、脳卒中(stroke)後遺症で左片麻痺と麻痺性構音障害がある。自宅復帰を目的に、つい先日、病院から介護老人保健施設に入所したところである。妻によるとLさんは若いころから口数が少なく控えめな人だという。現在、Lさんの発語ははっきり聞き取れない状態である。リハビリ室では言語聴覚士と共に、ゆっくり単語を話す練習をしている。Lさんは普段は穏やかだが妻の面会時に、顔を真っ赤にして怒っている様子が見られた。その後、妻が介護従事者に「私が来るといつも夫が怒るんです。つらくて・・・」と相談に来た。
Lさんの食事の支援方法として、適切なものを一つ選びなさい。
1:介助する場合、左側から介助する。
2:スプーンは大きめのものにする。
3:喉のどにゴロゴロという音(湿性嗄声)がしたら、食事は一旦中止する。
4:嚥下のペースが遅くなれば、介助者が介助して食べてもらう。
5:好きなテレビ番組を見ながら食べる。
答:3
1:誤り。Lさんには左片麻痺があるため、介助する場合は右側から介助する。
2:誤り。スプーンを大きめのものにすると誤嚥の危険性が高まるため適切ではない。
3:正しい。喉にゴロゴロという音(湿性嗄声)がしたら、食事は一旦中止して、誤嚥などの確認をする必要がある。
4:誤り。嚥下のペースが遅くなった場合、本人のペースに合わせて食べてもらう。
5:誤り。テレビ番組などを見ながら食べることは、食事に集中できず誤嚥の危険性が高まるため適切ではない。
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