[事例(問題98から問題100まで共通)]
5年前に介護老人福祉施設に入所したHさん(87歳、女性)は、入所当初は移動には車いすの介助が必要であった。しかし、現在では車いすを自分で操作して移動し、何かにつかまれば2~3歩は歩行可能で、移乗と排泄は自立している。Hさんは歌が好きで社交的である。最近は視力と下肢の筋力の衰えが目立ち始めた。また、1ヶ月前には同じ年で仲の良かった友人が亡くなった。Hさんは睡眠薬を服用するようになり、今日の明け方、入所後初めて失禁してしまった。Hさんは「こんなことになってしまって・・・」と泣きくずれた。
泣いているHさんへの共感的な声かけとして、最も適切なものを一つ選びなさい。
1:「泣くほど大変なことではないですよ」
2:「泣きたいほどつらいのですね」
3:「みんなが頼りにしていますから頑張りましょう」
4:「泣かれると私もつらいです」
5:「みなさんも同じですよ」
答:2
1:誤り。「泣くほど大変なことではないですよ」というのは、共感的な声かけとはいえない。
2:正しい。「泣きたいほどつらいのですね」というのは、共感的な声かけであり適切である。
3:誤り。「みんなが頼りにしていますから頑張りましょう」というのは、共感的な声かけとはいえない。
4:誤り。「泣かれると私もつらいです」というのは、共感的な声かけとはいえない。
5:誤り。「みなさんも同じですよ」というのは、共感的な声かけとはいえない。