[事例(問題98から問題100まで共通)]
Gさん(85歳、女性)は、夫(88歳)との2人暮らしである。子供3人はいずれも独立して県外に住んでいる。3か月ほど前に玄関先の段差につまずき転倒した。左大腿骨頸
部骨折と診断され入院し、手術を受けた。その後の経過は順調で、車いすでの自走ができるまでに回復した。何かにつかまれば2m程度なら歩行できる。ベッドの横でポータブルトイレを使用して、一部介助で排泄している。食事や衣服の着脱、歯磨きも座った状態であれば一人でできる。「家に帰り夫の食事を作りたい」というGさんの強い要望で、退院した。夫は「また転ぶのではないか」と思っている。退院前に、週2回の訪問介護サービスが計画された。
Gさんの生活動作の低下を防ぐための援助に関する次の記述のうち、適切でないものを一つ選びなさい。
1:夫とともに下肢の筋力トレーニングを行う。
2:天気の良い日に車いすで外に出る。
3:電動エアマットの使用を勧める。
4:一定時間ベッドの端に腰掛けることを勧める。
5:食事内容に小魚類を多くとるように勧める。
答:3
1:正しい。生活動作の低下を防ぐために、夫とともに下肢の筋力トレーニングを行うことは適切な対応である。
2:正しい。生活動作の低下を防ぐために、天気の良い日に車いすで外に出ることは適切な対応である。
3:誤り。現状では褥瘡は見られず、電動エアマットの使用を勧める必要はない。
4:正しい。寝たきりにならないように、一定時間ベッドの端に腰掛けることを勧めることは適切な対応である。
5:正しい。再度転倒して骨折しないように、食事内容に小魚類を多くとるように勧めることは適切な対応である。
- Back: 第22回-問題98
- Next: 第22回-問題100