Home > H23後期問題と解答・解説 > クレーン及びデリック
クレーン及びデリック
H23後期-問1
クレーンの安全装置に関し、次のうち誤っているものはどれか。
1:クレーンの運転者が、周囲の作業者等に注意を喚起するため必要に応じて警報を鳴らす装置としては、足踏み式又は押しボタン式のブザー、サイレン等がある。
2:同一ランウェイ上に2台のクレーンが設置されている場合の衝突防止装置としては、リミットスイッチ式、光式又は超音波式のものがある。
3:走行レールの車輪止めの高さは、走行車輪の直径の1/2以上とする。
4:直働式の巻過防止装置に使われるリミットスイッチは、巻下げ過ぎを制限する場合も有効な方式である。
5:クレーン本体がレール端から走り出るのを防止するため、通常、走行レールの両端にゴムなどを用いたストッパー又は車輪止めを設ける。
H23後期-問2
図において、歯車Dが毎分75回転しているとき、駆動している電動機の回転数は1から5のうちどれか。
ただし、歯車Aは電動機の回転軸に固定されており、歯車A、B、C及びDの歯数は、それぞれ16、80、24及び120とし、BとCの歯車は同じ軸に固定されているものとする。
1:1275rpm
2:1400rpm
3:1675rpm
4:1800rpm
5:1875rpm
H23後期-問3
クレーンの機械要素に関し、次のうち誤っているものはどれか。
1:全面機械仕上げしたフランジ形固定軸継手は、バランスがよいため、回転の速いところに用いられる。
2:自在軸継手は、二つの軸が一直線上にある横行の駆動軸に用いられる。
3:大きな減速比が必要とされる場合には、複数の歯車を組み合わせ、一つの箱に収めたギヤーボックスを用いることが多い。
4:摩擦接合用高力ボルトは、締付けによる摩擦力を利用するもので、大きな力に耐えられる。
5:ラジアル軸受は、軸の直角方向の荷重を支える軸受である。
H23後期-問4
クレーンのトロリ又は作動装置に関し、次のうち誤っているものはどれか。
1:クラブトロリ式天井クレーンの巻上装置は、トロリ上に設けられている。
2:走行装置は、クレーン全体を移動させる装置で、駆動の方法として二電動機式のものが多い。
3:ロープトロリは、つり具をつり下げた台車を、ガーダ上などに設置した巻上装置と横行装置によりロープを介して操作する構造である。
4:引込み装置は、天井クレーンに取り付けて荷の引込み、押し出しをする装置である。
5:横行装置は、トロリを移動させる装置で、一般に電動機の回転を減速装置で減速し、横行車輪を駆動する。
H23後期-問5
ワイヤロープ又はつり具に関し、次のうち誤っているものはどれか。
1:グラブバケットは、石炭、鉱石、砂利などのばら物を運搬するために用いられるつり具である。
2:リフティングマグネットは、電磁石を応用したつり具で、フックに掛けて用いられるものもある。
3:「ラングより」のワイヤロープは、ワイヤロープのよりの方向とストランドのよりの方向が反対である。
4:フックは、片フックが一般的であるが、大容量のクレーンでは両フックも使われる。
5:「Sより」のワイヤロープは、ロープを縦にしたとき、左上から右下へストランドがよられている。
H23後期-問6
クレーンの給油又は点検に関し、次のうち誤っているものはどれか。
1:ワイヤロープの径を測定する場合は、フックシーブの通過ひん度が高い部分を避け、エコライザシーブの下方1m程度の位置で測定する。
2:減速機箱に収めた歯車へ油浴式で給油する場合の潤滑油は、油量、変質の有無等について定期的に点検し、劣化しているときは、新しい油と交換する。
3:点検時は、工具類の落下防止と関係者以外の者のクレーン下への立入禁止の措置を講じる。
4:ブレーキのピン周りには給油をし、ブレーキが円滑に作動するようにする。
5:給油の際、車輪の踏面やレールの上面に油が付着した場合には、ベンジンなどでよくふき取る。
H23後期-問7
クレーンのブレーキに関し、次のうち誤っているものはどれか。
1:電動油圧押上機ブレーキは、ドラム形電磁ブレーキに比較して制動するまでの時間が長い。
2:バンドブレーキは、ブレーキドラムのまわりにバンドを巻き付け、バンドを締め付けて制動する。
3:電磁ディスクブレーキは、ディスクが過熱しやすく、また、装置全体を小型化しにくい欠点がある。
4:ドラム形電磁ブレーキは、電磁石、リンク機構、ばね、ブレーキシューなどで構成され、ブレーキドラムの両側にブレーキライニングを押し付けて制動する。
5:電動油圧式ディスクブレーキは、ディスクをばねの力でパッドを介して締め付けて制動し、制動力の解除を電動油圧により行う。
H23後期-問8
デリックに関する用語について、次のうち誤っているものはどれか。
1:デリックとは、荷を動力を用いてつり上げることを目的とする機械装置で、マスト又はブームを有し、原動機を別置し、ワイヤロープにより操作されるものをいう。
2:荷が上昇する運動を巻上げといい、荷が下降する運動を巻下げという。
3:起伏とは、ブームがその取付け端を中心にして上下に動くことをいう。
4:ブームの傾斜角とは、ブームの中心線と水平面とのなす角をいい、これが小さくなると、揚程も小さくなる。
5:定格速度とは、デリックにつり上げ荷重に相当する荷重の荷をつって、巻上げ、旋回等の作動を行う場合のそれぞれの最高の速度をいう。
H23後期-問9
次の文中の[ ]内に入れるAからCの語句の組合せとして、正しいものは1~5のうちどれか。
「ガイデリックのマストステップは、デリックにかかる全荷重を支えるとともに、マストを[ A ]させるときの下部支持点となる。マストステップの上部ステップは、[ B ]に取り付けられ、下部ステップとの接合部は、[ C ]の座となっている。これは、荷をつったときのマストの傾きを容易にし、この部分に無理を生じさせないためである。」
1:A=起伏 B=支柱 C=球面
2:A=回転 B=マスト C=球面
3:A=起伏 B=支柱 C=円形
4:A=伸縮 B=マスト C=平面
5:A=回転 B=支柱 C=平面
H23後期-問10
デリックの取扱いに関し、次のうち誤っているものはどれか。
1:構造上、巻過防止装置を備えることができないデリックは、巻過ぎを防止するためドラムに目印を付け、この目印に注意して作業を行う。
2:ウインチ仕様のデリックで、作業中停電したときは、ドラムの爪車に止め金を掛け、クラッチを外し、スイッチを切って送電を待つ。
3:起伏するブームを有するデリックでは、指定された傾斜角の範囲を超えてブームを起伏させない。
4:ドラムフリーにしてブレーキ操作により巻下げを行うデリックでは、急ブレーキを掛けることのないよう慎重に運転する。
5:ウインチの原動機の回転中は、ギヤーなどの動力伝達機構の給油や掃除をしない。
Home > H23後期問題と解答・解説 > クレーン及びデリック