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労働衛生(有害業務)

H26後期-問11

労働衛生対策を進めるに当たっては、作業環境管理、作業管理及び健康管理が必要であるが、その中の作業管理に関する次の記述のうち、不適切なものはどれか。

1:作業管理とは、局所排気装置の設置などの工学的な対策によって、作業環境を良好な状態に維持することをいう。

2:作業管理を進めるには、作業の実態を調査・分析し、評価して、作業の標準化、労働者の教育、作業方法の改善などを行っていくことが重要である。

3:作業管理の手法は、労働生理学的手法、人間工学的手法など多岐にわたる。

4:作業管理の内容には、作業方法の変更などにより作業負荷や姿勢などによる身体への悪影響を減少させることが含まれる。

5:作業管理の内容には、労働衛生保護具の適正な使用により有害な物質への身体ばく露を少なくすることが含まれる。

解答と解説

H26後期-問12

次の化学物質のうち、常温、常圧(25℃、1気圧)の空気中で蒸気として存在するものはどれか。
ただし、蒸気とは、常温、常圧で液体又は固体の物質が蒸気圧に応じて揮発又は昇華して気体となっているものをいうものとする。

1:塩素

2:ジクロルベンジジン

3:硫酸ジメチル

4:二酸化硫黄

5:アンモニア

解答と解説

H26後期-問13

有機溶剤に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1:有機溶剤は、呼吸器から吸収されやすいが、皮膚から吸収されるものもある。

2:メタノールによる障害として顕著なものは、網膜細動脈瘤を伴う脳血管障害である。

3:二硫化炭素は、精神障害を起こすことがある。

4:有機溶剤による皮膚や粘膜の症状には、皮膚の角化、結膜炎などがある。

5:低濃度の有機溶剤の繰り返しばく露では、頭痛、めまい、記憶力減退、不眠などの不定愁訴がみられる。

解答と解説

H26後期-問14

作業環境における騒音及びそれによる健康障害に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1:騒音レベルの測定は、通常、騒音計の周波数補正回路のA特性で行い、その大きさはdB(A)で表示する。

2:騒音性難聴は、内耳にある聴覚器官の有毛細胞の変性によって起こる。

3:騒音は、自律神経系や内分泌系へも影響を与え、交感神経の活動の亢進や副腎皮質ホルモンの分泌の増加が認められることがある。

4:騒音性難聴では、通常、会話音域より高い音域から聴力低下が始まる。

5:等価騒音レベルは、変動する騒音のある時間範囲について、250、500、1000、2000、4000及び8000Hzの音圧レベルの平均値として表した量である。

解答と解説

H26後期-問15

粉じんによる健康障害に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1:じん肺は、粉じんを吸入することによって肺に生じた線維増殖性変化を主体とする疾病で、けい肺、石綿肺などがある。

2:じん肺は、続発性気管支炎、肺結核などを合併することがある。

3:けい肺は、鉄、アルミニウムなどの金属粉じんを吸入することによって発症するじん肺である。

4:石綿は、その粉じんを吸入することによって肺がんや胸膜中皮腫等の重篤な疾病を起こすおそれがある。

5:米杉、ラワンなどの木材は、その粉じんを吸入することによってぜんそくを起こすことがある。

解答と解説

H26後期-問16

作業環境における有害要因による健康障害に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1:電離放射線の被ばくによる発がんと遺伝的影響は、確率的影響に分類され、発生する確率が被ばく線量の増加に応じて増加する。

2:熱虚脱は、暑熱環境下で脳へ供給される血液量が増加したとき、代償的に心拍数が減少することにより生じ、発熱、徐脈、めまいなどの症状がみられる。

3:金属熱は、金属の溶融作業において、高温環境により体温調節中枢が麻痺ひすることにより発生し、長期間にわたる発熱、関節痛などの症状がみられる。

4:凍瘡は、皮膚組織の凍結壊死を伴うしもやけのことで、0℃以下の寒冷にばく露することによって発生する。

5:潜水業務における減圧症は、浮上による減圧に伴い、血液中に溶け込んでいた酸素が気泡となり、血管を閉塞したり組織を圧迫することにより発生する。

解答と解説

H26後期-問17

化学物質による健康障害に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1:塩素による中毒では、再生不良性貧血や溶血などの造血機能の障害がみられる。

2:シアン化水素による中毒では、細胞内の酸素の利用の障害による呼吸困難や痙攣などがみられる。

3:弗化水素による中毒では、脳神経細胞が侵され、幻覚、錯乱等の精神障害などがみられる。

4:一酸化炭素による中毒では、ヘモグロビン合成の障害による貧血や溶血などがみられる。

5:二酸化窒素による慢性中毒では、骨の硬化や斑状歯などがみられる。

解答と解説

H26後期-問18

厚生労働省の「作業環境測定基準」及び「作業環境評価基準」に基づく作業環境測定及びその結果の評価に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1:作業環境測定を実施する場合の単位作業場所は、労働者の作業中の行動範囲、有害物の分布の状況などに基づいて設定する。

2:管理濃度は、有害物質に係る作業環境の状態を、単位作業場所ごとにその作業環境測定結果から評価するための指標として定められている。

3:原材料の反応槽への投入など間けつ的に有害物の発散を伴う作業の場合の労働者のばく露状況は、A測定の実施結果により適正に評価することができる。

4:B測定は、単位作業場所中の有害物質の発散源に近接する場所で作業が行われる場合において、空気中の有害物質の最高濃度を知るために行う測定である。

5:A測定とB測定を併せて行う場合は、A測定の測定値を用いて求めた第一評価値及び第二評価値とB測定の測定値に基づき、単位作業場所を第一管理区分から第三管理区分までのいずれかに区分する。

解答と解説

H26後期-問19

労働衛生保護具に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1:防毒マスクの吸収缶の色は、一酸化炭素用は赤色で、有機ガス用は黒色である。

2:防じんマスクの手入れの際、ろ過材に付着した粉じんは圧縮空気で吹き飛ばすか、ろ過材を強くたたいて払い落として除去する。

3:ガス又は蒸気状の有害物質が粉じんと混在している作業環境中で防毒マスクを使用するときは、防じん機能を有する防毒マスクを選択する。

4:遮光保護具には、遮光度番号が定められており、溶接作業などの作業の種類に応じて適切な遮光度番号のものを使用する。

5:騒音作業における防音保護具として、耳覆い(イヤーマフ)と耳栓のどちらを選ぶかは、作業の性質や騒音の特性で決まるが、非常に強烈な騒音に対しては両者の併用も有効である。

解答と解説

H26後期-問20

有害業務従事者に対する特殊健康診断に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1:有害業務への配置替えの際に行う特殊健康診断には、業務適性の判断と、その後の業務の影響を調べるための基礎資料を得る目的がある。

2:有害物質による健康障害の多くは、諸検査の異常などの他覚的所見より、自覚症状が先に出現するため、特殊健康診断では問診の重要性が高い。

3:多くの有機溶剤は、生物学的半減期が短いので、有機溶剤等健康診断における尿中の代謝物の量の検査のための採尿の時刻は、厳重にチェックする必要がある。

4:振動工具取扱い作業者に対する特殊健康診断を1年に2回実施する場合、そのうち1回は冬季に行うとよい。

5:特殊健康診断における生物学的モニタリングによる検査は、有害物の体内摂取量や有害物による軽度の影響の程度を把握するための検査である。

解答と解説

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