作業環境における有害因子による健康障害に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
1:空気中の酸素濃度が15~16%程度の酸素欠乏症では、一般に頭痛、吐き気などの症状がみられる。
2:金属熱は、鉄、アルミニウムなどの金属を溶融する作業などに長時間従事した際に、高温により体温調節機能が障害を受けることにより発生する。
3:潜水業務における減圧症は、浮上による減圧に伴い、血液中に溶け込んでいた酸素が気泡となり、血管を閉塞したり組織を圧迫することにより発生する。
4:鉛中毒では、中枢神経系の麻酔作用による頭痛、めまい、失神と脂溶性による皮膚炎、角化などの症状がみられる。
5:凍瘡は、皮膚組織の凍結壊死を伴うしもやけのことで、0℃以下の寒冷にばく露することによって発生する。
答:1
1:正しい。空気中の酸素濃度が15~16%程度の酸素欠乏症では、一般に頭痛、吐き気などの症状がみられる。
2:誤り。金属熱は、亜鉛、銅その他の金属の溶解時などに発生するヒュームを吸入した後に生じる疾病で、悪寒、発熱、関節痛などの症状がみられる。
3:誤り。潜水業務における減圧症は、浮上による減圧に伴い、血液中に溶け込んでいた空気の中の窒素が気泡となり、血管を閉塞したり組織を圧迫することにより発生する。
4:誤り。鉛中毒では、貧血、末梢神経障害、腹部の疝痛などの症状・障害がみられる。
5:誤り。凍瘡とはしもやけのことで、皮膚組織の凍結壊死を伴う凍傷とは異なり、日常生活内での軽度の寒冷でも発生する。